書類選考を経て面接へ進むことが決まると、電話で日程調整をしたり質問したりする機会が増えてきます。就活生のなかには、企業への電話のかけ方が分からず悩んでいる人もいるでしょう。
そこで本記事では、面接の電話のかけ方をケース別で分かりやすく解説します。そのまま使える電話の例文も紹介しているので、会話例を参考に練習してみてください。
面接電話のかけ方マナー
就活では面接を受ける前に、日程調整や会場確認をする必要があります。そうしたやりとりはメールで行っても構いませんが、面接日が差し迫っている場合や急を要する場合は、電話をかけることが望ましいです。
電話の例文を確認する前に、面接に関する電話をかける際の基本マナーを把握しましょう。
【面接電話のかけ方マナー1】営業時間内に連絡する
企業に電話する際は、必ず営業時間内にかけることを心がけましょう。急ぎの場合も営業時間になるのを待つのがマナーです。
なお、企業の営業時間が分からない場合はお昼休みの時間帯(12~13時)を外し、10~18時の間に電話すれば失礼にはあたりません。
【面接電話のかけ方マナー2】まず挨拶をする
電話がつながったら、まず自分の名前と学校名を名乗ります。また、面接の日程や詳細が分かっている場合は、「○月○日○○時から面接をさせていただく予定の○○(名前)です」と伝えることでより丁寧な印象を与えることが可能です。
【面接電話のかけ方マナー3】誰宛の電話か伝える
次に、誰に宛てた電話なのかを先方に伝えてください。企業に電話をかけると受付担当者や事務の担当者が出る場合が多いので、「人事部の○○(名前)様」「新卒採用のご担当者様」などと伝えて取り次いでもらいましょう。
【面接電話のかけ方マナー4】用件を簡潔に伝える
担当者に取り次いでもらったら、何のために電話したかを簡潔に伝えましょう。緊張して話すべきことを忘れてしまうことのないように、あらかじめ用件や質問などをメモしておくのがおすすめです。
【面接電話のかけ方マナー5】すぐに電話を切らない
用件を伝え終わっても、すぐに電話を切ってはいけません。ビジネスシーンにおいて、基本的には先方が電話を切るまで待つのがマナーです。
面接電話のかけ方例文
面接に関する電話の基本マナーを理解したうえで、ケース別例文を見ていきましょう。以下の例文を参考に、電話のかけ方を練習してみてください。
【面接電話のかけ方例文1】質問がある
お世話になっております。私、〇〇大学〇年の○○(名前)と申します。人事部の○○様はいらっしゃいますでしょうか。
少々お待ちください。
お電話かわりました、○○です。
お世話になっております。私、〇〇大学〇年の○○と申します。〇月〇日〇時から面接を受けさせていただく予定なのですが、○○についてお尋ねしてもよろしいでしょうか。
【面接電話のかけ方例文2】面接を辞退する
お世話になっております。私、〇〇大学〇年の○○(名前)と申します。人事部の○○様はいらっしゃいますでしょうか。
少々お待ちください。
お電話かわりました、○○です。
お世話になっております。私、〇〇大学〇年の○○と申します。大変恐縮ですが、一身上の都合により(簡潔に理由を述べる)面接を辞退したく、ご連絡いたしました。
承知いたしました。
お忙しい中お時間を作っていただいたにもかかわらず、大変申し訳ございません。
【面接電話のかけ方例文3】面接の日程調整
お世話になっております。私、〇〇大学〇年の○○(名前)と申します。人事部の○○様はいらっしゃいますでしょうか。
少々お待ちください。
お電話かわりました、○○です。
お世話になっております。私、〇〇大学〇年の○○と申します。〇月〇日〇時から面接を受けさせていただく予定でしたが、○○○○(簡潔に理由を述べる)のため日程変更をお願いできますでしょうか。
承知いたしました。では、〇日の〇時はご都合いかがでしょうか。
ご調整いただきありがとうございます。そちらの日程で問題ありません。当日はよろしくお願いいたします。
【面接電話のかけ方例文4】当日会場がわからない
お世話になっております。私、〇〇大学〇年の○○(名前)と申します。人事部の○○様はいらっしゃいますでしょうか。
少々お待ちください。
お電話かわりました、○○です。
お世話になっております。私、〇〇大学〇年の○○と申します。本日〇時から面接を受けさせていただく予定なのですが、道に迷ってしまい、○駅まで戻ってきてしまいました。大変お手数をおかけしますが、〇駅から御社までの道のりを教えていただけませんか。
【面接電話のかけ方例文5】当日不測の事態が起きた
お世話になっております。私、〇〇大学〇年の○○(名前)と申します。人事部の○○様はいらっしゃいますでしょうか。
少々お待ちください。
お電話かわりました、○○です。
お世話になっております。私、〇〇大学〇年の○○と申します。本日〇時から面接を受けさせていただく予定でしたが、○○○○(風邪を引いてしまった、電車が遅延している、事故に遭った)ため、お伺いできそうにありません。申し訳ございません。
面接電話をかける時のポイント
企業に電話をかける際には、気をつけたいポイントがいくつかあります。面接に関する電話をかける時は、以下のポイントを心がけましょう。
【面接電話をかけるポイント1】静かな場所で電話する
駅や街中などの人が多く集まる場所は周囲の音や声が入ってしまうため、お互いの声が聞き取りにくくなる恐れがあります。何度も同じことを聞き直すのは失礼にあたるので、電話をかける際はできるだけ静かな場所を選びましょう。
【面接電話をかけるポイント2】通信環境を整える
電波の悪い地下鉄のホームや、ビルやマンションの高層階から電話をかけるのは避けるべきです。声が聞き取りにくくなったり、通信が途切れたりすることのないように、できるだけ電波の安定している環境で電話をかけましょう。
【面接電話をかけるポイント3】メモ帳を準備する
面接に関する電話をかけると、日程や持ち物などメモをとるべき情報が出てきます。また、想定外の追加情報を伝えられるケースもあるので、電話をかける前にメモを準備しておくことが大切です。
面接電話で印象アップするコツ
企業への電話のかけ方で合否が決まることはありませんが、面接前に少しでも印象をよくしたい場合は以下のコツを押さえておきましょう。
【面接電話で印象アップするコツ1】明るくはきはきと話す
電話は声がこもりやすく、対面で話す時より声が低く聞こえることがあります。そのため電話で話す場合は普段よりワントーン高い声を意識し、明るくはきはき話すことを心がけましょう。
また、普段より滑舌よく、ややゆっくりしたスピードで話すこともおすすめです。声ですべての情報を伝えられるように、声のトーンやスピードをはじめ話し方にはできる限りこだわりましょう。
【面接電話で印象アップするコツ2】相手の話を遮らない
これは電話に限った話ではありませんが、相手に好印象を与えたいなら相手の話を遮らないことが大切です。質問がある時や聞き返したい時も、相手の話を最後まで聞いてから質問するようにしましょう。
人との信頼関係を築くうえで重要なスキルの一つに、「聞く力」があります。聞く力を身につけると好印象をもたれやすくなるので、就活中から意識して行動してみてください。
【面接電話で印象アップするコツ3】最初と最後の挨拶
企業に電話をかけるとなると、用件を伝えることに重きを置きがちです。しかし、実際には最初と最後の挨拶をいかに丁寧に行えるかが大切であり、挨拶の仕方があなたの印象を大きく左右します。
以下の例文を参考に、繰り返し練習しておきましょう。
お世話になっております。私、〇〇大学〇年の○○(名前)と申します。新卒採用のご担当者様(もしくは担当者の名前)はいらっしゃいますでしょうか。
お忙しい中、ご対応いただきありがとうございました。当日はどうぞよろしくお願いいたします。
面接電話をかける時はポイントをおさえよう
就活中には面接に関する質問や日程調整、当日不測の事態が起きた場合など、企業に電話をかけなければいけないケースが出てくることがあります。企業への電話のかけ方には守るべきマナーやポイントがあり、事前の準備を怠ってしまうと失礼にあたる場合があるので注意が必要です。
電話で好印象を残すことができれば、面接でも気持ちよく話せるようになります。本記事で紹介した印象アップのポイントもチェックし、明るくはきはきと話すことを心がけましょう。