面接で雑談する理由とは?好印象を与えるアプローチ法とNG行動も解説

面接の際、面接官が雑談を取り入れるケースがあります。その理由はさまざまですが、単なる会話の延長ではないことがほとんどです。

この記事では、雑談がなぜ重要なのか、そして良い印象を与えるためのアプローチ法や避けるべきNG行動について詳しく解説していきます。ぜひ面接時の参考にしてください。

面接で雑談する理由とは?

雑談にはさまざまな効果が期待されているだけでなく、応募者を適切に評価するための手段ともなり得ます。ここでは、面接で雑談が行われる具体的な理由について詳しく解説します。

【面接で雑談する理由1】応募者の人間性を見るため

応募者の人間性やコミュニケーション能力を把握するために、面接官があえて雑談を交えることがあります。フォーマルな質問だけでは知りえない、応募者の性格や考え方、価値観を自然体の会話から見極めようと考える面接官は多いでしょう。

例えば、趣味や最近の出来事についての軽い話題は、応募者がどのように時間を過ごしているか、何に価値を置いているかを示すため、選考の基準としやすいです。

【面接で雑談する理由2】ストレス軽減の効果があるため

雑談を交えることで、面接時の緊張感を和らげることができます。緊張をうまくほぐすことができれば、応募者はリラックスして本来の自分を表現しやすくなり、面接官は応募者の自然な姿を評価できるでしょう。

さらに、リラックスした環境づくりは、応募者が会社で働く際の人間関係や業務に対して前向きな印象を持つ手助けにもなります。応募者だけでなく、会社にとっても良い影響を与えるため、雑談を積極的に行う会社が多いです。

【面接で雑談する理由3】会社の文化にマッチするか見極めるため

応募者の能力や実績が主な選考基準となりますが、社風や理念に合った人材を選ぶことも重要です。そのため、面接官は雑談を通じて、応募者が社内の雰囲気や価値観とマッチしているかを見極めようとします。

例えば、チームワークを重視する会社であれば、協調性や社交性が垣間見える雑談内容から、応募者がその環境に適応できるかを評価したいと考えているかもしれません。

面接で頻出の雑談と回答例

ここまで面接での雑談が行われる理由について見てきましたが、実際の面接ではどのような雑談が頻出するのでしょうか。ここでは、よくある質問と回答例について解説します。

【面接で頻出の雑談と回答例1】就活は大変ではないですか?

この質問は、面接官が応募者のストレス耐性やポジティブ思考を評価したいときによく使われます。

【回答例】

「多くの企業についてリサーチし、面接を受ける必要があるため多少の困難もありました。具体的には、○○といったところが難しいと感じています。しかし、自分のキャリアパスを真剣に考える良い機会になりました。今後、社会人として仕事する際に、この経験が活かせるため、良い経験ができていると実感しています」

このように「大変ではあったが、前向きに捉えることができた」と回答することで、困難に直面しても積極的に乗り越えようとする姿勢をアピールできます。

【面接で頻出の雑談と回答例2】周囲の人からどんな印象を持たれていますか?

この質問は、応募者が自己認識と他人の評価をどのように調和させているかを見るために投げかけられることが多いです。

【回答例】

「家族や友人からは、周囲の状況をよく見て行動できるタイプだと言われることが多いです。他の人の意見に耳を傾けつつ、目標達成に向けて一生懸命努力する姿勢を評価されていると感じます。私自身も、自分のことだけでなく周囲の人のことまで考え、状況に合った行動をしようと心がけているので、その行動が認められていてとても嬉しく思っています」

周囲の人からの言葉とともに、自身の感じ方についても併せて回答すると良いでしょう。

【面接で頻出の雑談と回答例3】今までに失敗した経験はありますか?

失敗経験について尋ねることで、応募者の対応策やそこからの学びを評価しやすいです。そのため、失敗経験の有無やエピソードだけでなく、どのように乗り越えたのかまで伝えられると良いでしょう。

【回答例】

「大学3年生のときに◯◯について企画し実行したところ、初期の段階で失敗した経験があります。しかし、その経験をバネにして改善策を講じることで最終的にはプロジェクトを成功に導くことができました

このように失敗したエピソードと、その後の対策、結果を回答することで、成長志向をアピールすることができます。

雑談が好印象を与える5つのアプローチ法

面接官との良好な関係を築き、自己表現を行うためには、戦略的なアプローチが必要です。ここでは、面接時の雑談で好印象を与えるための5つのアプローチ法について解説します。

【面接の雑談で好印象を与える方法1】相手に合った話題の選択

面接の雑談では、まず面接官が興味・関心を持ちそうな話題を選ぶことが重要です。例えば、会社の最近のニュースや業界のトレンド、趣味などが挙げられます。

これにより、会話が弾みやすくなるだけでなく、相手に対する配慮が感じられ、好印象を与えることが可能です。ただし、会社や業界についての情報は面接前にしっかりとリサーチしておく必要があります。

【面接の雑談で好印象を与える方法2】自然体での対応を心がける

面接中の雑談は、緊張をほぐすためにも自然体で行うことが望ましいです。作り笑いや過度なアピールは逆効果になることもあるため、できるだけ素の状態で臨みましょう。

リラックスして正直な自己表現を心がけることで、面接官に自分の本当の魅力を伝えることができます。また、リラックスできるように「面接の前は○○をする」といったルーティンを決めておくのも効果的です。

【面接の雑談で好印象を与える方法3】聞き手としての役割も大切

雑談はペラペラと話すことが重要なのではありません。面接官の話に耳を傾け、適切なリアクションを取ることが重要なのです。

質問や相槌を適時に入れることで、コミュニケーションが活発になり、相手に興味を持っているという姿勢を示すことができます。これにより、面接官に対して協調性や社交性が高いと評価されるでしょう。

【面接の雑談で好印象を与える方法4】適度な自己開示を心がける

自己開示は自分の人間性や価値観を伝える良い方法です。しかし、過度な自己開示は相手に負担をかけることになるため、適度なバランスが求められます。

面接の場では、職業的な成功体験や趣味などのポジティブな内容を中心に話すことで、良い関係を構築するための鍵となるでしょう。

【面接の雑談で好印象を与える方法5】過去の成功事例を交えた雑談

面接中に雑談をする際は、自身の過去の成功体験を織り交ぜることで、自分の能力や実績を自然にアピールすることができます。例えば、過去に解決した問題、達成したプロジェクトの話などがおすすめです。

このような話は、面接官に対してポジティブな印象を与えることができます。可能であれば、「成功した」という結果だけでなく、どうして成功させることができたのか、今後に活かせる経験ができたかなどの情報もプラスするとなお良いでしょう。

雑談中のNG行動とその理由

面接中の雑談で好印象を与えるためには、避けるべき行動も存在します。ここでは、面接時の雑談で避けるべきNG行動と、なぜ不適切なのかについて解説します。

【面接の雑談NG行動1】相手に不快感を与える話題を避ける

政治的・宗教的な意見、個人的なトラブルなど、相手に不快感を与える可能性のある話題は避けるべきです。これらの話題は極めて個人的かつセンシティブであり、不快感を与えるだけでなく、場の雰囲気を悪化させてしまうことがあります。

面接ではできるだけポジティブな意見につながる話題を選択し、お互いに気持ちよく会話ができるように心がけましょう。

【面接の雑談NG行動2】自己中心的な話題を避ける

面接中に自己中心的な話ばかりするのは避けましょう。面接官は応募者が会社やチームにどのように貢献できるかを評価したいと考えています。そのため、自分一人の成果や経験だけを話すのではなく、チームでの協力の経験や他者への貢献についても触れることが重要です。

これにより、協調性やチームプレーヤーとしての魅力をアピールすることができます。

【面接の雑談NG行動3】ネガティブな話題に注意

ネガティブな話題は相手の気持ちまでネガティブにしてしまう恐れがあるため、面接では極力避けましょう。例えば、以前の職場の悪口や不平不満はネガティブな話題となります。

こうした話題はご自身の印象を悪くするだけでなく、将来的にも同様の考えを持つのではないか?不平不満から辞退・退職につながるのではないか?と疑われる原因にもなります。

ネガティブなエピソードを持ち出す場合は、困難を乗り越えてポジティブな結果につなげることができたというまとめ方にすると良いでしょう。

【面接の雑談NG行動4】リアクションの重要性

面接中の会話では、適切なリアクションを取ることも大切です。無表情であったり、相手の話に興味を示さない態度を取ったりすると、コミュニケーション能力が低いと受け取られかねません。

相手の話には積極的に頷いたり、適切な表情を見せたりすると良いでしょう。

面接は雑談があるときもリラックスして挑もう

面接における雑談は、自身の人物像をアピールするまたとないチャンスです。しかし、緊張しすぎてしまうと、本来の自分を十分に表現できないかもしれません。

リラックスして面接時の雑談に対応できれば、自然体での自己表現が可能となり、面接官にも好印象を与えることができます。事前にさまざまな考えをまとめておき、ぜひリラックスした状態で面接に挑んでみてください。