企業から面接に関する電話がかかってきた場合、「もしもし」と言うのはおすすめできません。これはビジネスマナーの一つですが、電話を受ける際は他にも注意したいことがあります。
そこで本記事では、面接の電話の受け方や基本的なマナーをまとめました。また、電話に出られなかった場合や、聞き取れなかった場合の会話例も紹介しています。
面接に関する電話の受け方で印象が変わる?
就活中は面接の日程調整や選考結果の報告など、企業から電話がかかってくる場合があります。電話はかけるほうが緊張するという学生も多いと思いますが、じつは電話の受け方でも相手に与える印象が変わるため、かけ方だけでなく受け方にも気を配るべきです。
電話を受ける際は自分からかける場合とは異なり、時間や場所を選べません。あらかじめ会話例やマナーを把握し、好印象を与える電話の受け方を身につけましょう。
【例文付き】面接の電話の受け方を場面別に紹介
企業から面接に関する電話がかかってきた場合、基本的には「面接の日程調整」「選考結果」の2パターンと考えてよいでしょう。以下の2パターンの例文を参考に、電話を受ける練習をしておくのがおすすめです。
【面接電話の受け方1】面接の日程調整
はい、〇〇(氏名)です。
お世話になっております。面接日時の件でお電話したのですが、今お時間よろしいでしょうか。
はい、ご連絡ありがとうございます。
面接の日時ですが、来週のご都合はいかがですか。
来週は〇日の〇時以降、もしくは○日であれば終日空いております。
それでは、〇月〇日〇曜日の〇時からでいかがでしょうか。
はい、〇月〇日〇曜日の〇時からですね。よろしくお願いいたします。
それでは、当日は本社でお待ちしております。
承知いたしました。よろしくお願いいたします。本日はお電話いただき、ありがとうございました。失礼いたします。
【面接電話の受け方2】選考結果
はい、◯◯(氏名)です。
お世話になっております。面接の件でお電話したのですが、今お時間よろしいでしょうか。
はい、ご連絡ありがとうございます。
選考の結果、ぜひ二次面接に進んでいただきたいと考えております。
ありがとうございます。ぜひ二次面接を受けさせていただきたいです。
ありがとうございます。さっそくではありますが、面接の日時について〇月〇日のご都合はいかがですか。
〇月〇日は終日空いております。
それでは〇月〇日〇時、本社でお待ちしております。
〇月〇日〇時ですね、承知いたしました。よろしくお願いいたします。本日はお電話いただき、ありがとうございました。失礼いたします。
こんな時はどうする?面接の電話の受け方に関する悩み
タイミングが悪く電話に出られなかったり、上手く聞き取れなかったりした場合はどうするべきでしょうか。ここでは企業からの電話の受け方に関するよくある悩みと、その回答を紹介します。
【よくある電話の悩み1】電話に出られなかった
企業からの電話に出られなかった場合は、すぐにかけ直しましょう。電話をかけ直す場合の例文は、以下の通りです。
お忙しいところ恐れ入ります。私、◯◯大学の◯◯(氏名)と申します。本日◯◯時頃にお電話をいただいており、折り返しお電話させていただきました。◯◯様(ご担当者様)はいらっしゃいますでしょうか。
【よくある電話の悩み2】電話に出にくい状況
電話に出たものの、都合が悪く落ち着いて話を聞けない場合は、以下の例文を参考にしてみてください。
今お時間よろしいでしょうか。
申し訳ございません。ただいま出先で電話が難しいため、後ほど折り返しこちらからお電話させていただいてもよろしいでしょうか。
【よくある電話の悩み3】聞き取れなかった
相手の言葉を聞き取れなかった場合は、そのまま流さず聞き直しましょう。とくに日程や持ち物など、重要なことは復唱しながら確認するのがおすすめです。
恐れ入ります。聞き取れなかったため(お電話が遠いようなので)、もう一度お願いできますでしょうか。
【よくある電話の悩み4】質問したい
質問したいことや確認したいことがあれば、相手の話を遮らないように気をつけながら、その都度質問しましょう。どうしてもその場で質問できなかった場合は、電話を折り返して質問しても構いません。
○○についてお尋ねしたいことがあるのですが、よろしいでしょうか。
【よくある電話の悩み5】予定が分からない
面接の日程調整で候補日を挙げられたものの、予定が分からずその場で答えられない場合もあるでしょう。その場合は、以下のように伝えるのがおすすめです。
面接の日時ですが、来週のご都合はいかがですか。
来週ですね。調整したい予定があるので、〇日までに折り返しご連絡させていただいてもよろしいでしょうか。
面接に関する電話の受け方の基本マナー5つ
企業からの電話を受ける際は、いくつかの守るべきマナーがあります。以下を参考に、いつ電話がかかってきても困らないマナーを身につけましょう。
【電話を受ける時の基本マナー1】3コール以内に出るのが理想
企業から電話がかかってきたら、3コール以内に出たいところです。何コールも待たせてしまった場合は、「お待たせいたしました」と一言添えると丁寧な印象を与えられます。
また、ビジネスシーンでは電話に出る時に「もしもし」は使わないのが無難です。基本的には、「はい、○○(氏名)です」と名乗るだけで構いません。
【電話を受ける時の基本マナー2】正しい敬語を使う
企業からの突然の電話に慌ててしまうかもしれませんが、面接やインターンシップの場と同様に、電話でも正しい敬語を用いることが大切です。敬語には尊敬語・謙譲語・丁寧語の3種類があり、正しく使い分ける必要があります。また、二重敬語や過剰な敬語も避けるべきです。
就活の面接に関する電話を受ける際には、貴社ではなく「御社」、○○さんではなく「○○様」など、きちんとした言葉遣いを心がけましょう。
【電話を受ける時の基本マナー3】切る前にお礼を述べる
「失礼いたします」と挨拶をして電話を切る前に、「本日はお電話いただき、ありがとうございました」とお礼を述べると好印象を残せます。あわせて、「今後ともよろしくお願いいたします」「面接当日もよろしくお願いいたします」といった挨拶を添えてもよいでしょう。
【電話を受ける時の基本マナー4】相手が電話を切るまで待つ
最後の挨拶を済ませたからといって、すぐに電話を切るのはマナー違反です。必ず相手が電話を切るまで待ち、電話が切れたことを確認してから切るようにしましょう。
電話のマナーとして、電話をかけたほうが先に切るのが基本です。ただし、就活では学生から電話をかけた場合であっても、相手が先に切るまで待つことをおすすめします。
【電話を受ける時の基本マナー5】電話に出られなかった場合は折り返す
電話に出られなかった場合は、なるべく当日中の営業時間内に折り返しましょう。電話を折り返す行為はマナー違反にはあたらないので、電話に出られなかったと落ち込む必要はありません。
なお、電話の折り返しが翌日になってしまった場合は、以下の記事を参考にしてみてください。
面接の電話の受け方には守るべきマナーがある
企業から面接に関して電話がかかってきた場合は、3コール以内に出るのが理想です。また、重要なことは必ず復唱し、分からないことや聞き取れなかったことがあればその場で確認してください。
電話の受け方にはマナーがあり、学生のうちに覚えておけば社会人になってからも活用できます。突然の電話に慌てず、冷静に対応できるように、今のうちに電話の受け方の練習をしておきましょう。