面接 メール 返信

選考を進める中で、面接のやり取りをメールで進めるケースは珍しくありません。基本的に企業側から届いたメールには返信するのがマナーですが、中には返信不要の場合があることをご存知でしょうか。

またメールを返信する際のマナーを守らなければ、面接を受ける前にマイナスの印象を持たれる可能性があります。
今回は、面接メールの返信文を例文付きで紹介するほか、書き方のコツやマナーなど、幅広くご紹介します。

面接メールに返信は必要?

人事担当者との面接メールのやり取りでは、基本的に返信が必要です。ただ、企業からのメールに「ご返信は不要です」と書かれている場合や、連絡が届いたタイミングなどによっては、返信をする必要がないケースもあります。

企業から届く面接メールの流れは下記表のように進むため、いつ送れば良いか悩んでいる学生は確認してみてください。

企業からのメール内容 返信が必要かどうか
1 面接の案内・日程調整 要返信
2 面接日の確定 要返信
3 内定 要返信
4 不採用 基本的に不要
5 学生のお礼メールに対する返信 基本的に不要

内定や不採用の連絡に関して、メールの返信を送る必要はありません。しかし、どうしてもお礼を伝えたい場合や尋ねたいことがある場合などは、返信あるいは新規メールで連絡しても問題ないでしょう。

面接メールおすすめの返信文を状況別に紹介!【例文あり】

面接に関するメールは、日程調整の段階から面接後まで複数回にわたってやり取りを行うことになります。
件名や挨拶文、署名といった基本的な部分は共通していますが、届いたメールに対して適切な返信文を送れるよう、状況別の例文を見ていきましょう

【面接メールの返信文1】日程調整のとき

選考の流れは企業によって異なりますが、エントリー後に書類選考や適性検査を受けてから面接が実施されることがほとんどです。

面接前に日程調整を行うときには、企業から「面接日程のご連絡をさせていただきました」といったメールが届くでしょう。しかし、ここで注意してもらいたいのが、企業から候補日が出されるケースと、学生側から候補日を伝えるケースがあることです。

どういった文面で返信すれば良いのか、それぞれの例文を確認していきましょう。

【学生が候補日を伝える場合の返信文】

このたびは面接日程のご連絡を頂戴しまして、誠にありがとうございます。
面接の希望日をお送りいたします。

1:●月●日(●)●時~●時(○時に面接開始を希望)
2:△月△日(△)△時~△時(△時までに面接終了を希望)
3:●月●日(●)いつでも調整可能です

上記の日程であればお伺いできますが、ご都合はいかがでしょうか。
お忙しいところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願いいたします。

【候補日の中から選ぶ場合の返信文】

このたびは面接の日程をご連絡いただき、誠にありがとうございます。
ご提示いただいた日程のなかでは、下記の日時であればお伺いできます。

1:○月○日(○)○時~
2:●月●日(●)●時~

お忙しいところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願いいたします。

【候補日では予定が合わない場合の返信文】

このたびは、面接日程のご連絡いただきまして、誠にありがとうございます。
大変申し訳ないのですが、諸般の事情によりご指定いただいた日程で伺うことが難しい状況です。
誠に勝手なお願いで恐縮ですが、下記日程で再調整していただくことは可能でしょうか。

1:○月○日(○)○時~○時
2:▲月▲日(▲)▲時~▲時
3:○月○日(○)○時~○時

上記日程が難しいようでしたら、▲月▲日(▲)以降であればいつでもお伺いできます。

お忙しいなか、お手数をおかけし申し訳ありませんが、
ご検討のほど、よろしくお願いいたします。

面接の日程を決めるうえで重要なのは、複数の候補日を伝えることです。企業から提示された候補日の中で一つでも予定の合う日時があれば、メールに記載して返信しましょう。

【面接メールの返信文2】日程が確定したとき

面接の日程調整では、企業から「それでは、○月○日(○)○時から面接を実施いたします」と連絡が届きます。学生の中には「日程が確定したから返信する必要はない」と思う方もいるかもしれませんが、日程確定のメールに対しても返信するのがマナーです。

【日程が確定したときの返信文】

このたびは面接日程のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
下記の日時にお伺いいたします。

○月○日(○)○時~
○○○○株式会社 7F会議室

ご多用のなか、貴重なお時間をいただき誠にありがとうございます。
面接当日は、どうぞよろしくお願いいたします。

面接日を知らせるメールに対して学生からの返信がないと、人事担当者が「メールが届いてないのかな」「見逃しているかも」と心配する可能性もあります。きちんとメールが届いたこと、確定した日時に面接に伺うことを返信しましょう

【面接メールの返信文2】日程を変更したいとき

面接の日時が確定してから、大学のゼミの予定が入ったり、家庭の用事で行けなくなったりすることもあるでしょう。
選考スケジュールに余裕があれば、面接の日時を変更できる可能性が高いですが、少なからず企業側の負担となってしまうため、丁寧な文章を心がけてください

【日程を変更したいときの返信文】

このたびは面接日程のご連絡を頂戴しまして、誠にありがとうございます。

○月○日(○)14:00より面接のお約束をいただいておりましたが
13:00からゼミのプレゼンテーションがあり、当日にお伺いするのが難しい状況です。
誠に勝手なお願いで恐縮ですが、下記の日程で面接の日時をご調整いただくことは可能でしょうか。

1:○月○日(○)○時~○時
2:▲月▲日(▲)▲時~▲時
3:○月○日(○)終日調整可能です

お忙しいなか、お手数をおかけし申し訳ありません。
何卒、ご検討のほどよろしくお願いいたします。

日程変更を願い出る際は、面接に行けないと分かった時点ですぐに連絡することが重要です。面接直前に連絡すると、面接官の予定調整や会場の手配などを行う人事担当者の負担が大きくなってしまうため、早めに連絡するようにしましょう。

【面接メールの返信文3】面接が終わったとき

無事に面接が終わり、結果の通知が届くのは3〜7日後と言われています。二次面接や最終面接など次の選考に進める場合は、他の予定と被らないように注意し、できるだけ早く返信するように心がけてください。

また、不採用のお祈りメールが届いた場合は、基本的に返信は不要ですが、感謝を伝えたい場合はお礼メールを送っても問題ありません。

【次の面接を受ける際の返信文】

この度は、選考通過のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。
ご提示いただいた中から、下記日程で面接をお願いしたく存じます。

○月○日(○)○時

一層身を引き締めて、今後の選考に臨む所存です。
当日は何卒よろしくお願いいたします。

次の面接を受ける場合も、学生か企業のどちらかが候補日を提示します。ほとんどの場合はメールで連絡が届きますが、企業によっては電話で次の選考についてアナウンスされる場合があることに注意しましょう。

【面接メールの返信文4】面接を辞退するとき

学生の中には、選考を進める過程で「イメージと違った」とギャップを感じる人もいるでしょう。そのまま選考を続けても問題ありませんが、他の志望企業に集中したい場合などは、面接辞退を申し出ることも検討してみてください。

【面接を辞退する場合の返信文】

このたび、○月○日(○)13:00より二次面接のお約束を頂戴しておりましたが
一身上の都合により、面接を辞退させていただきたく存じます。
お忙しいなか選考の機会を与えてくださったにもかかわらず、大変申し訳ございません。

本来であれば直接お詫びすべきところですが
メールでのご連絡となってしまい申し訳ございません。

末筆ながら、貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。

面接を辞退する際は「一身上の都合により」と、具体的な理由を記載する必要はありません

【面接メールの返信文5】内定をもらったとき

面接の実施回数は企業によって異なりますが、一次面接から最終面接まで2〜3回ほど面接を実施することが多くあります。企業から内定をもらった場合、「承諾」「保留」「辞退」いずれかの返信をすることになるため、それぞれの返信文を以下にまとめました。なお、内定メールの場合は採用担当者がメールを新規作成して送ってくる可能性があります。返事を書く際は、返信形式で送りましょう。

【内定承諾の返信文】

この度は内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
心より感謝申し上げ、謹んでお受けいたします。

今までの経験を活かしながらも、貴社の戦力として貢献できるよう
一層の努力をして参ります。
また、皆様と一緒に働ける日を楽しみにしております。

まずはお礼までご連絡致しましたが
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

【内定保留の返信文】

この度は内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
貴社より高くご評価いただけましたこと、大変嬉しく感じております。

すぐにご返答差し上げるべきところ、誠に恐縮でございますが
内定承諾のお返事につきましては、○月○日までお待ちいただくことは可能でしょうか。

現在、選考を進めている企業が他にもあり、そちらの話も聞いてみてから判断したく存じます。

もちろん貴社の企業理念に深く共感しておりますが、
悔いのない状態で入社させていただいたいと考えております。

誠に勝手なお願いを申し上げまして恐れ入りますが、
ご検討のほど、何卒よろしくお願い致します。

【内定辞退の返信文】

この度は内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。
このような嬉しいお知らせをいただきながら誠に恐縮なのですが、
検討の結果、内定を辞退させていただきたくご連絡を差し上げました。

内定までに書類審査や面接などにお時間を割いていただいたにも関わらず、
このようなご連絡となりますこと、大変心苦しく感じております。

本来であれば貴社へお伺いし、直接お詫びをするべきところではございますが、メールでのご連絡となるところを、何卒ご容赦いただきたくお願い申し上げます。

面接をご担当いただいた△△様をはじめ、採用に関わってくださった皆さまには、心より感謝しております。
最後になりますが、貴社の益々の発展を心より祈念しております。

例文にも記載した通り内定の保留については、期限付きで伝えることが大切です。内定の承諾や辞退は将来に関わる決断となるため、慎重に考えてから企業に返信しましょう

仮に辞退することを決めた場合は、電話かメール・手紙で伝えることになります。以下の記事も確認し、丁寧に断りの連絡を入れてください。

内定辞退理由を電話・手紙で伝える方法【例文あり】

面接メールの返信で大事にしたいマナーとは?

メールの返信は直接話すわけではないため、面接ほど緊張しないかもしれません。しかし、ビジネスにおけるメールマナーがなっていないと、人事担当者にマイナスの印象を持たれる可能性があります。ここでは就活生が押さえておくべきメールの返信マナーをまとめたので、自身の就活の中で実践してみてください。

【面接メールの返信マナー1】すぐに返信する

メールの返信は、できるだけすぐに送るのがマナーです。返信が早いからといって面接の合否を左右することはありませんが、期限を過ぎて返信すると「入社意欲が低い」と判断されかねません。

企業から面接に関するメールが届いた場合は、24時間以内を目安に返信しましょう。ただし、早朝や深夜帯など営業時間外に送るのは避け、企業の営業時間内に送ることもビジネスメールのマナーです。

【面接メールの返信マナー2】件名・本文は残す

面接メールのやり取りは、返信形式で送りましょう。その際、件名の文章や自動で追加される「Re:」はそのままにし、本文に記載された履歴も残しておくことが大切です。件名はメールを受け取った相手が「どういった内容のメールなのか」を判別する箇所であり、過去のやり取りが残されていれば確認したいことも手軽にさかのぼれます。

もしもお礼の言葉を入れたい場合は、件名ではなくメールの本文に記載しましょう。

【面接メールの返信マナー3】色付き文字・装飾は控える

ビジネスメールでは、余計な装飾を施さないのがマナーです。もちろん、本文の中で強調したい情報は太字にしたりするケースもありますが、就活においては特に必要ありません。メールの件名や本文には、色付き文字をはじめ下線(アンダーバー)や顔文字・絵文字などの使用を控え、シンプルな文章を記載しましょう。

【面接メールの返信マナー4】お礼に対するお礼は不要

就活ではメールのやり取りを学生側の連絡で終えることが基本ですが、返信が不要な場合もあります。企業からのメールに「ご返信は不要です」と記載されている場合や、学生が送ったお礼メールに対して返信が来た場合も、返信をする必要はありません。

何度も返信のやり取りを続けていると、人事担当者の時間を奪ってしまうことになりかねないので、返信をすべきかどうかを見極めてメールを送るようにしましょう。

面接メール返信文の書き方・注意点

面接に関するメールの返信文は、書き方をマスターすれば簡単に作成できます。ただ、この記事で紹介した例文を活用すれば失礼な印象を与えることはありませんが、自分でメールを作成する場合に気をつけるポイントもあります。最後に、返信文の書き方と注意点を確認しておきましょう。

【面接メールの書き方1】構成をマスターしよう

メールに記載する構成には基本の型があり、就活に限らず社会人になってからもメールを活用するため、今のうちにマスターしておきましょう。メール作成で覚えておきたい型は、以下の通りです。

概要
件名 メールの内容がわかるようシンプルにまとめる
宛名 会社名・部署名・担当者名をフルネームで記載
挨拶 「お世話になっております」が無難
自己紹介 大学名・学部名・氏名をフルネームで書く
要件 相手から尋ねられたことに対する返答や、こちらから伝えることを端的にまとめる
締め 「当日はどうぞよろしくお願いします」のような文章で締めくくる。お礼・お詫びなどの言葉と合わせても良い
署名 本文の最後に大学名・学部名・氏名・電話番号・メールアドレスを記載する

【面接メールの書き方2】正しい敬語を使おう

敬語のほか、丁寧語や謙譲語、尊敬語などの言葉遣いが見られている可能性があります。誤った使い方をすると、人事担当者に「入社したら、取引先に失礼な印象を与えるかも」と思われる可能性もあるでしょう。また、「御社・貴社」のように書き言葉と書き言葉で異なるものもあります。

学生が間違えがちな言葉については以下の記事にまとめているので、自分の言葉遣いが問題ないか気になる方は、メール送信前にチェックしておきましょう。

【面接メールの書き方3】改行で見やすさも意識!

就活やビジネスで送るメールは、要件をシンプルにまとめる必要があります。また、メールを受け取った相手にとって読みやすくなるよう、適宜改行を入れておくのもおすすめです。メール本文に余計な装飾を施すのはおすすめできませんが、段落ごとに改行したり、20〜30文字ごとの文節で改行したりすれば、読みやすいメールになるでしょう。

面接メールの返信で大事にしたいマナーとは?

面接のメールだけで合否が判断されることは滅多にありません。しかし、挨拶や自己紹介といった基本的なことができていなければ、「マナーがなっていない」と思われるかもしれません。

この記事では面接メールの返信文を中心に解説しましたが、社会人になっても役立つ基本の型やメールマナーをまとめています。面接の場で自分らしさを存分に伝えられるよう、ここで紹介した内容を参考に適切な返信メールを作成してみてください。