SPIでは能力検査と性格検査を受検することがほとんどです。能力検査について対策している人は少なくありませんが、合格の可能性を高めるためには性格検査について把握しておく必要があります。
そこで、本記事ではSPIの性格検査について、基本情報から受検方法や問題例まで詳しく解説します。性格検査の判定であなたらしさが出るよう、ぜひ参考にしてみてください。
SPIの性格検査とは?
性格検査について解説する前に、まずはSPIが何なのかを把握しておきましょう。そもそも、SPIは数ある適性検査のうちの一つです。SPI以外にも玉手箱やCAB、GABなどがあり、それぞれ難易度や問題の形式が異なります。そのため、自分が受検する適性検査の種類を把握したうえで、対策をしておくことが重要です。
そして、SPIは就活生の学力や一般常識の有無、人柄を確かめるために実施されますが、このほかにも面接前の足切りや配属部署を決める際の参考にするケースもあります。SPIをはじめ、適性検査を通過しなければ次の選考に進めないため、油断せず十分な対策を講じましょう。
SPI性格検査の目的
企業はSPIの性格検査を以下の目的で活用しています。
選考の合否を判断するため
入社後の配属先やマネジメントの参考にするため
この中で就活生が特に注意しておきたいのは、選考の合否に関わる部分です。SPIの性格検査では受検者の行動特性や人柄、協調性の有無などが可視化されます。
企業はこうした情報をもとに、「自社で活躍している社員の特徴と合致しているか」「自社の社風にマッチした人材か」などを確かめているため、企業が求める人物像を事前に把握しておくことが大切です。
SPI性格検査の受検方法
SPIの性格検査を受ける前に確認しておくべきポイントの一つに、受検方法の違いが挙げられます。SPIの受検方法は4パターンあり、制限時間や回答方法が異なる場合があるため注意が必要です。
テキスト | 特徴 |
WEBテスティング | ・制限時間:約65分(能35分・性30分) ・電卓の使用可能 ・PCを使い、自宅や学校などで受検できる |
テストセンター | ・制限時間:約65分(能35分・性30分) ・電卓の使用不可 ・指定の会場に行き、PCで回答していく ・性格検査は事前に自宅や大学などで受ける ・他社の選考に検査結果を使い回しできる ・正答率によって問題の難易度が変わる |
ペーパーテスティング | ・制限時間:約105分(能70分・性35分) ・マークシートに記入する筆記試験 ・電卓の使用不可 |
インハウスCBT | ・制限時間:約65分(能35分・性30分) ・電卓の使用可能 ・企業の負担が大きいので実施の可能性は低い ・検査後に面接を行う場合もある |
テスト形式に合わせた対策方法については、以下の記事で詳しく紹介しています。例題や注意点についても解説しているので、気になる人はチェックしておきましょう。
SPI「性格検査」の問題例
性格検査の設問に対してスムーズに答えていくためにも、どういった問題が出るのかを把握しておきましょう。ここでは、性格検査の頻出問題を2パターン紹介します。
【性格検査の例題1】Aに近い・Bに近い
SPI性格検査の頻出問題の一つに、AかBどちらに近いのかを答える問題があります。選択肢は4つあり「Aに近い・どちらかといえばAに近い・どちらかといえばBに近い・Bに近い」の中からあてはまるものを選びます。
問題例1
以下の質問はあなたの日常の行動や考えにどの程度あてはまりますか。最も近い選択肢を1つ選んでください。
A.一人で旅行するのが好きだ
B.皆で旅行するのが好きだ
A.買い物ではよいと思ったらすぐ買ってしまう
B.気に入っても一度店を出て考え直す
A.勝負は時の運だ
B.勝負は努力の結果だ
A.気が合うのは想像力のある人だ
B.気が合うのは実行力のある人だ
A.うそも方便である
B.うそはついてはいけない
〔選択肢〕
Aに近い
どちらかといえばAに近い
どちらかといえばBに近い
Bに近い
引用:リクルートマネジメントソリューションズ「SPIの性格検査とは?」
【性格検査の例題2】あてはまる・あてはまらない
性格検査の設問では、受検者である就活生の行動や思考を答える問題が多く、どの程度あてはまるのかが問われることも珍しくありません。こちらも選択肢が4つあり、「あてはまる・どちらかといえばあてはまる・どちらかといえばあてはまらない・あてはまらない」の中から選択します。
<問題例2>
以下の質問はあなたの日常の行動や考えにどの程度あてはまりますか。
最も近い選択肢を1つ選んでください。
1.いろいろなところに出かけるのが好きだ
2.何ごとも継続が大切だ
3.あまり欲がないほうだ
4.立ち直りは早いほうだ
5.新しいものは何でも試してみたい
〔選択肢〕
あてはまる
どちらかといえばあてはまる
どちらかといえばあてはまらない
あてはまらない
引用:リクルートマネジメントソリューションズ「SPIの性格検査とは?」
SPI「性格検査」の対策方法
性格検査で出される問題には正解がなく、同じような問題が繰り返し出てくるため、「難しい」「回答に時間がかかる」と悩む学生は少なくありません。スムーズに回答し、あなたの魅力がきちんと検査結果に反映されるためにも、ここで紹介する3つの対策を進めてみてください。
【性格検査の対策1】自己分析を深める
性格検査は問題数が多く、1問あたり10秒ほどで答えていく必要があります。スムーズに答えていくために重要なのは、自己理解を深めることです。そこで、就活に欠かせない作業の一つ「自己分析」を受検前にも行っておきましょう。
自己分析を通じて自分の考え方や価値観、行動特性などを把握しておけば、性格検査で一貫性のある回答ができるようになります。
自己分析がまだの人や、改めて行いたいという人は、簡単な質問に答えるだけで自己分析ができるキミスカのツールを試してみてください。自分に合った職業も提案してくれるため、就活の心強い味方になってくれるでしょう。
【性格検査の対策2】企業の求める人物像を理解する
性格検査で高く評価されるよう、「自分の強みや特性」と「企業の求める人物像」をすり合わせることも重要なポイントです。もちろん、性格検査で嘘の回答をするのはNGですが、企業がどういった人物を求めているのかが分かれば、自分の何をアピールすればいいのかが明確になります。
企業の求める人物像は、企業研究を通じて理解を深めましょう。企業研究のやり方は以下の記事で解説しているので、参考にしてみてください。
【性格検査の対策3】問題・回答に慣れておく
性格検査では似たような問題が多く出されます。しかし、一度も性格検査の問題を解いたことがないと、SPIの本番で回答に時間がかかる可能性もあるでしょう。
そこで、問題集や参考書などを使って、実際の問題や回答に慣れておきましょう。能力検査ほど時間をかける必要はありませんが、全体的に把握しておくことで本番でもスピード感を持って解き進められます。
SPI「性格検査」回答のポイント
最後に、性格検査で回答する際のポイントを紹介します。これから性格検査を受ける方は、よく確認しておきましょう。
【SPI性格検査の回答のポイント1】正直に答える
性格検査では、受検者が正直に回答しているかどうかをライスケールで見極められることもあるため、回答を偽らないようしましょう。仮に嘘をついてSPIを通過できたとしても面接で嘘が見抜かれるケースもあるほか、嘘をついたことでミスマッチのまま入社することになりかねません。
嘘をつくことは就活生にとってメリットが少ないため、性格検査の問題に臨むときは、できるだけ直感的に正直に答えることを意識しましょう。
【SPI性格検査の回答のポイント2】素早く答える
SPIの性格検査は、制限時間が30分ほどしかありません。精度の高い検査結果を出すには時間内に約300問の設問に答えていく必要があるため、1問あたり10秒ほどで回答していくのがポイントです。
あまり深く考えすぎると回答に一貫性がなくなる可能性もあるので、問題を見たら深く考えずに回答しましょう。
SPIの性格検査は自分らしい答えを心がけよう!
SPIでは能力検査と性格検査が実施されますが、企業によっては性格検査の結果を重視していることがあります。そして、性格検査では受検者の性格や個性、行動特性などが測定されるので、自分らしさをきちんと評価してもらうためにも正直に素早く答えていくことが大切です。
あらかじめ自己分析を行うほか、問題や回答に慣れていれば難しくないため、ぜひ本記事で紹介したポイントを参考に性格検査の対策を進めてみてください。