SPI・玉手箱の違いは?特徴や出題内容・難易度・対策方法を紹介

新卒採用を行っている企業のほとんどが、選考で適性検査を実施しています。そして、適性検査のなかでも「SPI」と「玉手箱」は就活生が受検する可能性の高い検査です。

しかし、SPIと玉手箱の違いを把握しておかなければ、適切な対策ができずに合格点を取れない可能性があります。そこで、今回はSPIと玉手箱の違いや共通点について見ていきましょう。

SPIと玉手箱の共通点

SPIと玉手箱はそれぞれ違うものですが、共通点もあります。大きな共通点としては、どちらも適性検査であり選考で実施される可能性が高いことです。

それぞれテスト内容などは異なりますが、企業ごとに評価基準が異なる点も共通しています。例えば、全体の半分ほどしか正解できていなくても通過できるケースもあれば、8割以上の正解でないと通過できないケースも珍しくありません

また、細かい対策は適性検査の種類に合わせる必要がありますが、基本的な対策方法はどちらも同じです。

SPI・玉手箱に共通する対策方法

SPIと玉手箱は出題傾向などが異なりますが、基本となる対策の仕方は共通しています。そのため、SPIあるいは玉手箱を受検する場合は、以下のポイントを参考に勉強・対策を進めていきましょう。

SPIや玉手箱の対策ポイント

・受検形式を確認しておく
・時間配分を意識する
・問題集を繰り返し解く
・苦手分野を克服する
・頻出の公式・単語を覚える
・模擬試験を受ける

どちらもテストの制限時間があるため、時間内に答えられるよう時間配分を意識することが大切です。また、出題傾向になれたり苦手分野を把握・克服したりするためにも、適性検査の種類に合った問題集を繰り返し解くことも欠かせません。

SPIと玉手箱の違い|6つのポイント

SPIと玉手箱は共通する点もありますが、どういった違いがあるのでしょうか。ここからはSPIと玉手箱の違いを6つのポイントに分けて解説します。

【SPIと玉手箱の違い1】検査科目

SPIと玉手箱で測定される検査科目は似ている部分もありますが、科目の名称や内容で若干の違いがあります。それぞれの検査科目を表にまとめると、以下のようになります。

SPI 玉手箱
・言語分野(国語系)
・非言語分野(数学系)
・英語 ※オプション
・構造的把握力 ※オプション
・性格検査
言語(国語系)
・計数(数学系)
・英語※オプション・性格適性検査

SPIのテストで注意したいのが「構造的把握力」です。コンサルや商社などの企業で課される可能性が高く、設問では物事の共通点や関係性を把握する力が求められます。構造的把握力は20分で20問。言語・非言語の2パターンに分けられ、計算をする必要があるかどうかという点で異なります。

【SPIと玉手箱の違い2】出題内容の変化

玉手箱で出される問題は、正答率によって変化することはありません。しかし、SPIは正答率が高くなるほど難易度が上がり、正答率が低くなるほど簡単な問題が出ることがあります。

SPIで問題の難易度が上がるかどうかは、テストの形式によって異なります。テスト形式は全4パターンあり、テストセンターで受検する場合にのみ問題の難易度が変化します。

SPIのテストセンター形式を受検した場合、どういった問題が出ると高得点の可能性が高いのか、詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。

SPIで高得点の目安を知りたい!形式・分野別の指標や対策方法を紹介

【SPIと玉手箱の違い3】問題の難易度

SPIと玉手箱は、問題の難易度も異なります。SPIでは中学・高校レベルの問題が出される傾向にあり、受検者の基礎学力を問うものがほとんどです。一方で、玉手箱はSPIよりも難易度が高く設定されており、論理的思考力を問う問題が多く出されます。

また、SPIは1問につき約50秒のペースで回答すれば、最後の問題まで進むことが可能です。しかし、玉手箱は1問あたり30秒ほどで答える必要があるため、「考える時間が足りない」と悩む学生は少なくありません。

SPIよりも玉手箱のほうが難しい問題が出され、素早く答える必要があることを把握しておきましょう。

【SPIと玉手箱の違い4】実施する企業・業界

SPIは業界や規模に関係なく、非常に多くの企業が採用している適性検査です。2024年3月期実績で、15,900社が選考に取り入れています

対する玉手箱は、SPIほど多く採用されていませんが、商社やコンサルティング会社、金融業界などで採用されている傾向にあります。

ただ、導入企業の多さや業界などで、自分が受検する検査の種類を決めつけるのは避けましょう。本記事の後半でSPIと玉手箱の見極め方を紹介しているので、最後まで確認してみてください。

【SPIと玉手箱の違い5】受検形式

SPIと玉手箱の受検形式は、複数のパターンがあります。それぞれの受検形式を表にまとめたので、どういった受検形式があるのかを確認しておきましょう。

SPI 玉手箱
WEBテスティング
テストセンター ◯(C-GAB)
インハウスCBT なし
ペーパーテスティング なし

このように、SPIの受検形式は4パターンありますが、玉手箱の場合はWEBテスティングとテストセンターのいずれかです。どちらもテストセンターで受検した場合は、検査の結果を他社の選考に使い回すことができます。

なお、玉手箱のテストセンター受検は、「C-GAB」という名称で実施される場合もありますが、同じような問題が出されるため落ち着いて対応しましょう。

SPIと玉手箱の違いを見分ける方法

SPIと玉手箱の違いについて解説してきましたが、就活生のなかには自分がどちらの検査を受けるのか気になる人もいるでしょう。

ここからは、SPIと玉手箱を見分ける方法を2つ紹介します。

【SPI・玉手箱の違いを見分ける方法1】URL

Webテストで適性検査を受ける場合は、志望企業から案内メールが届きます。そこに記載されたURLから、SPI・玉手箱のどちらを受検するのかを判別することが可能です

URLに含まれている文字
SPI ・arorua
玉手箱 ・web1.e-exams
・tsvs1.e-exams2
・nsvs1.e-exams4

これ以外のURLが届いた場合は、CABやTG-WEBなどの検査が実施される可能性があります。SPIや玉手箱以外のURLを知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。

Webの適性検査を攻略!テスト内容や種類別の特徴、対策方法を紹介

【SPI・玉手箱の違いを見分ける方法2】受検方式

まず、受検方式が「インハウスCBT」か「ペーパーテスト」であれば、SPIを受検することになります。

続いて「テストセンター」の場合は、会場名とテスト内容を確認することで見分けることが可能です。例えば、テストセンターの会場名に「プロメトリック社」と書かれていればSPI、「ピアソンVUE(PERSON VUE)」と書かれていれば玉手箱を受検することになります

テスト内容が「(A)~(B)~」と箇条書きになっている場合はSPI、受検科目に「パーソナリティ」や「知的能力」がある場合は玉手箱です。しかし、Webテストの場合は、SPIと玉手箱のどちらが実施されるのか判別するのは難しいため、URLとあわせて確認するのがおすすめです。

SPI・玉手箱の違いを押さえたら早速対策してみよう!

SPIと玉手箱はどちら就活中に受検する可能性の高い適性検査です。SPIのほうが難易度は低めですが、十分に対策をしておかなければ通過することは難しいでしょう。

適性検査の対策は、自分が受検する検査の種類や形式を把握したうえで進めるのがおすすめです。ぜひ本記事を参考にSPIと玉手箱の違いを押さえて、適切な対策を講じてみてください。