就活における封筒の宛名の書き方は?「御中」と「様」の使い分けを解説

就活ではES(エントリーシート)や履歴書など、応募書類を封筒に入れて郵送する必要が出てきます。その場合は封筒の宛名や宛先の書き方にも気を配ることで、志望企業によい印象を与えることが可能です。

そこで本記事では、就活における封筒の宛名の書き方を詳しく解説します。封筒の基本の書き方をマスターして、自信をもって書類を送付しましょう。

就活の書類を封筒で郵送する機会は意外と多い

就活を始めると、ES(エントリーシート)や履歴書を封筒で郵送しなければいけない場面が出てきます。就活の応募書類はメールで送付したり、手渡ししたりする場合もありますが、今のうちに封筒の書き方を把握しておいて損はないでしょう。

とくに封筒の宛名の書き方は、相手に与える印象を左右する要素となります。宛名の書き方が原因で選考に落ちることはありませんが、基本的なマナーを知っておけば社会人になってからも役立てることが可能です。

就活書類を送る封筒の宛名の書き方マナー4つ

ここからは、就活の応募書類の郵送に用いる封筒の宛名の書き方マナーを紹介します。今のうちに基本的なマナーを押さえておけば、郵送の際に戸惑わなくて済むでしょう。

【就活封筒の宛名の書き方1】基本は縦書き

封筒の宛名を縦書きにするか、横書きにするかで迷う学生も多いでしょう。縦書きか横書きかは封筒の種類によって異なり、和封筒の場合は縦書き、洋封筒の場合は横書きが基本です。

和封筒は縦長の形をしており、洋封筒は横長の形をしています。就活の応募書類の郵送に用いるのは和封筒なので、宛名は縦書きにしましょう。

【就活封筒の宛名の書き方2】名前を一番大きく書く

宛名の配置や文字の大きさに関しては、相手の名前を一番大きく書くのがマナーです。すべての文字を同じ大きさに統一したり、名前を小さく書いたりすると見栄えが悪くなり、書き慣れていない印象を与えてしまいます。

書き始める前に全体のバランスを見て、名前が一番大きくなるように配置を考えましょう。

【就活封筒の宛名の書き方3】正式名称で書く

宛名は必ず正式名称で書かなければいけません。企業名を「(株)」と略すのは失礼にあたるので、「株式会社」と書きましょう。

あわせて、株式会社の位置にも注意が必要です。宛名を書く前に、企業名の頭につける「前株」なのか、それとも企業名の後ろにつける「後株」なのかを確認しましょう。

【就活封筒の宛名の書き方4】「御中」と「様」を使い分ける

宛名で迷いがちなのが、「御中」と「様」の使い分けでしょう。企業や部署宛ての場合は「御中」、個人宛ての場合は「様」を使います。

また、送付先が人事部採用担当の場合は、「人事部採用ご担当者様」としてください。人事部宛ての場合は、「人事部御中」とするのが基本マナーです。

何を書く?就活に用いる封筒の基本の書き方

封筒に宛名を書いた後は、宛先や裏面の記入を進めましょう。ここでは、封筒の基本の書き方を詳しく解説しているので、以下を参考にマナーに則った書き方を心がけてください。

【就活封筒の書き方の基本1】宛先

宛先とは、相手の住所のことです。宛先は都道府県名から始めて、「丁」「町」「号」なども略さず書くと丁寧な印象を与えられます。また、ビルやマンション名なども略さず書きましょう。

宛先が長くなる場合は、頭を1字分下げて2行目を始めます。全体のバランスを見て、どこから2行目にするかを考えましょう。

【就活封筒の書き方の基本2】宛名

宛先を書いた後は、宛名に進みます。宛名の書き方は先ほど述べた通りですが、封筒の中央に来るように書くのが基本です。

また、宛先の書き始めより1字分下げてから始めると、全体のバランスがよくなります。

【就活封筒の書き方の基本3】応募書類在中

表面の左下には、赤色の油性ボールペンで「応募書類在中」と記入します。さらに、文字の周りを定規で四角く囲むことで、重要書類であることを示すことが可能です。

文房具店や100円均一では、あらかじめ応募書類在中の文字が印刷された封筒やスタンプが販売されており、このようなグッズを活用しても構いません。

【就活封筒の書き方の基本4】裏面に自分の名前と住所

表面を仕上げたら、裏面へと進みます。裏面には、自分の名前と住所を記入してください。名前と住所は封筒の左下に書き、住所よりも名前をやや大きめに書きます。

また、郵便番号は名前と住所の上に横書きで書きましょう。郵便番号を書く枠がある場合は、枠内に記入してください。

【就活封筒の書き方の基本5】裏面に送付した日付

裏面の左上には、送付した日付を記入します。日付は縦書きを基本とし、西暦か和暦かは応募書類と揃えるのが一般的です。

【就活封筒の書き方の基本6】裏面に封字

封筒を糊で閉じた後は、のりしろ中央部分に「〆」のマークを書きましょう。このマークは封字といい、途中で開封されていないことを示します。ちなみに、封字を「×」と書く学生がいますが、これは間違いです。

なお、応募書類を手渡しする場合は封字の必要はありません。また、手渡しの場合は封筒を糊で閉じる必要もないので、封筒に入れただけの状態で渡してください。これは採用担当者がすぐに書類を確認できるようにする配慮です。

就活の封筒の宛名や宛先を書く際の注意点は?

就活中に用いる封筒の書き方マナーを解説しましたが、ここからは気をつけたいポイントを紹介します。宛名や宛先を書く前に、以下の注意点を押さえておきましょう。

丁寧かつ綺麗な字で書く
誤字脱字に気をつける
正式名称を省略しない
文字のバランスを意識する
間違えたら新しい封筒に書き直す

なかでも誤字脱字や、正式名称の省略には注意が必要です。宛名を間違えてしまうとマイナスの印象をもたれてしまうため、書き終えた後は必ず見直しをしましょう。

就活の封筒の宛名に関するよくある質問(Q&A)

最後に、封筒の宛名に関するよくある質問とその回答を見てみましょう。ここでは、3つのQ&Aを紹介しています。

【就活封筒の宛名よくある質問1】宛名シールでもいいの?

社会人になると宛名シールを活用することもありますが、就活中は手書きが無難です

手書きの文字に自信がなく、できれば手書きを避けたいと考える学生もいるかもしれませんが、最も大切なことは丁寧に書いたかどうかであり、字の上手さではありません。

【就活封筒の宛名よくある質問2】宛名が分からない場合は?

宛名が不明な場合は、「採用ご担当者様」とするのが基本です。ちなみに、これはメールでも同じことが言えます。

さらに、企業に電話をかける際にも「採用ご担当者様へお取次ぎをお願いできますでしょうか」のように、採用ご担当者様という表現を使っても構いません。

【就活封筒の宛名よくある質問3】間違えたらどうするべき?

封筒の宛名や宛先を書き間違えた場合は、新しい封筒に書き直すべきです。修正ペンや修正テープを使ったり、二重線を引いたりするのは避けましょう。

なお、これはESや履歴書などにも同じことが言えます。誤字脱字を見つけた場合は、新しい用紙に書き直しましょう。ペンやテープなどで修正した状態で提出すると、志望度が低いと受け取られてしまう可能性があります。

就活中に封筒の宛名の書き方を覚えておこう!

今のうちに封筒の宛名の書き方をマスターしておけば、就活を終えて社会人になった時に必ず役に立ちます。マナーと聞くと細かく、難しい気がしますが、封筒の書き方マナーはそこまで難しいものではありません。最初こそ手こずるかもしれませんが、一度覚えてしまえばスラスラ書けるようになります。

封筒の宛名の書き方で迷うのが、「御中」と「様」の使い分けでしょう。御中は企業や部署宛て、様は個人宛てとなるので、正しく使い分けられるように覚えておいてください。