就活はどれだけ準備をしたとしても、必ず内定をもらえるわけではありません。しかし、学生のなかには「上手くいかないから心が病みそう」「就職活動に対してやる気が起きない」という人もいるでしょう。
こういった状態は「就活鬱」とも呼ばれていますが、少しでも前進するためには何をすれば良いのでしょうか。今回は就活で心が病んでしまった学生のために、心が病んでしまう原因や対策法のほか、気持ちをリフレッシュさせるための気分転換法を紹介します。
就職活動で病む学生は多い
就活はあくまでも企業と学生が互いのマッチ度合いを確かめるための場ですが、不採用のお祈りメールを何度も受け取っていると、気分が落ち込んでしまうものです。
もちろん、就活で心を病む理由やきっかけは人によって異なります。しかし、NPO法人POSSEが2010年におこなった調査によると、「就活生の7人に1人が就活鬱になる」と言われており、近年はさらに高い割合となっている可能性もあります。
どこからも内定が出なかったり圧迫面接など受けたりすると、精神的に落ち込んでしまうのも無理はないでしょう。
就活で病んでいる時の症状
「就活鬱(うつ)」とも言われていますが、以下の症状が出ると心を病んでいる可能性があります。
焦りや不安を常に感じている
1日中ネガティブ思考になっている
原因がなくともイライラしてしまう
やる気が起きない
集中力がなくなる
ケアレスミスが多くなる
誰にも会いたくなくなる
なかなか寝付けない
食欲がわかない
めまいや頭痛、吐き気などの体調不良
症状や重さは人によって異なりますが、こういった状態が続くと就活を進めることもむず難しいでしょう。また、心や体を壊してしまうと立ち直るまでに時間がかかるため、少しでも不調を感じたら早めに対処しておくことが大切です。
就職活動で心を病む主な原因3つ
就活をおこなっていると気分が落ち込んでしまうこともありますが、なぜ心が病んでしまうのでしょうか。
就活を前進させるためにも、まずは就活で病む原因を探りましょう。
【就活で心を病む主な原因1】なかなか内定をもらえない
エントリー数は人によって異なりますが、何社も選考を受けているにも関わらず一社からも内定がもらえないと、心を病んでしまう人もいます。
就活は具体的な点数などで決まるわけではなく、合格基準は企業によってさまざまです。しかし、志望度の高い企業をはじめ、複数の企業から内定をもらえない状態が続くと、「自分ってダメなのかな」「何のために頑張ってきたんだろう」と落ち込んでしまうのも無理はないでしょう。
【就活で心を病む主な原因2】周りの人が内定をもらっている
就活はどれだけ自分のことを理解し、企業に合わせたアピールができるかが重要です。しかし、周りの人が内定を獲得したことを見聞きすると、自分の状況と比べてしまい気分が落ち込んでしまうこともあるでしょう。
どうしても周りの状況は気になるものですが、内定獲得が人生の成功ではありません。焦って就活をすると、不採用が続いたりミスマッチな企業に入社することになったりする危険性もあるため、自分のペースで就活をおこなうことが大切です。
【就活で心を病む主な原因3】自分の将来がイメージできない
就活では自分のやりたいことや将来について明確にしておく必要がありますが、短期間で考えて就活の軸にするのは難しいものです。
また、社会人の生活について具体的なイメージが持てず、自分の将来に対して不安を感じる学生も少なくありません。なかには無事に内定を勝ち取ったとしても、「この会社でいいのかな」「将来は大丈夫?」と心配になる学生もいます。
このように、自分の将来やキャリアパスがイメージできていないために漠然とした不安を抱え、就活で病む人も少なくありません。
就職活動で病む人に共通する4つの特徴
就活中に病みやすい学生には共通する特徴があります。しかし、いずれもあなた自身の個性なので、否定的に捉える必要はありません。
「自分ってこういう部分もあるよな」と、自己理解を深めるためにも当てはまるものがないか確認していきましょう。
【就活で病む人の共通点1】周りの目が気になる
同じ大学に通う友達や他大学の就活生など、周りの目が気になってしまう人は、就活で心を病みやすい傾向にあります。
「○○は第一志望の内定をもらっているのに、自分はまだ一社もない」「自分は適性検査で落ちたのに、周りは面接に進んでいる」と、他人と自分を比較しがちな人は注意が必要です。
またSNSやネットの口コミ情報は就活に役立てられる反面、投稿した人と自分を比べる原因になってしまうかもしれません。SNSや口コミサイトを見る場合は、参考程度に留めるように意識しましょう。
【就活で病む人の共通点2】完璧主義
完璧主義な人も就活で病みやすいため、注意しましょう。就活は書類選考や適性検査、面接などさまざまな選考があり、それぞれの対策には終わりがありません。「完璧にできた」と思った選考で落ちてしまうと、自分の努力が報われないことに大きなショックを受けてしまうでしょう。
また、完璧主義であるがために頑張り過ぎてしまい、気づいた時には何もやる気が起きないほど心と体が疲れてしまうこともあります。
【就活で病む人の共通点3】一人で抱え込んでしまう
就活は自分らしさを大事に取り組むことが大切ですが、一人で抱え込みがちな人も就活中に病むことがあります。
もちろん、ES(エントリーシート)を書いたり、適性検査や面接を受けたりするのは、全て自分です。しかし、友達やキャリアセンターの人にESを添削してもらったり、模擬面接を手伝ってもらったりと、周りを頼ることでうまくいくこともあります。
一人で頑張り過ぎてしまうと、視野が狭くなり不安な気持ちも発散しづらくなるため、周りの人を積極的に頼ってみるのもおすすめです。
【就活で病む人の共通点4】ネガティブ思考
ネガティブ思考な人は、危機察知能力が高かったり正確さを求められる仕事に向いていたりしますが、就活の場では心を病みやすい傾向にあります。
例えば、企業から不採用の連絡を受けると「全部自分が悪いんだ」と受け取ってしまう人もいるでしょう。しかし、実際は学生が悪いわけではなく、企業の社風と相性が合わなかっただけであることが大半です。企業とのミスマッチを未然に防げたのだと捉え、就活に前向きに取り組んでみても良いでしょう。
就職活動で病んだ時におすすめの気分転換
就活で心が病むことは誰にでもあり、自分らしく就活を進めるためにも時には休んでみるのもおすすめです。
ここからは就活で病んだ時におすすめの気分転換法を紹介します。
【就活で病んだ時の気分転換1】遊びや趣味に没頭する
「気分転換しよう」と無理に特別なことをする必要はなく、友達と遊んだり趣味に没頭したりするだけでも十分にリフレッシュできます。
これまで就活で頭がいっぱいだったかもしれませんが、自分が好きなことをやってみましょう。手付かずだったゲームや映画はもちろん、新しく何かに挑戦してみるのもおすすめです。
【就活で病んだ時の気分転換2】運動で体を動かす
運動してみるのも気分転換に最適です。というのも、運動はネガティブな気分を発散させたり、心身をリラックスさせて睡眠のリズムを整えてくれたりと、嬉しい効果が期待できます。
また、運動といっても筋トレやジムなどに行く必要はなく、散歩やジョギングなどの軽い運動で十分です。15分ほどの運動でもかなりリフレッシュできるため、就活中は定期的に体を動かして気分転換してみましょう。
【就活で病んだ時の気分転換3】就活のことを忘れる
心が病んだ状態で選考を受けても、良い結果にはつながりにくいものです。そこで、就活のことを考えると気分が落ち込んでしまう人は、一度就活のことを忘れてみましょう。
あまり長期間忘れるのは避けた方がよいですが、2〜3日程度であれば就活に大きな影響はありません。就活のことを忘れて頭をスッキリさせ、再び就活を始めた方が視界も開けるため、心が病みそうなときは思い切って休んでみてください。
【就活で病んだ時の気分転換4】食事を楽しむ
少しでも就活を続けたい方におすすめなのが、食事を楽しむことです。生活サイクルの一つなので、比較的取り入れやすい気分転換法でしょう。
ただ、ポイントは美味しいものを味わって食べること。お財布に余裕があるのであれば、少し奮発して焼き肉などを心ゆくまで堪能してみましょう。
【就活で病んだ時の気分転換5】家族や友達と話す
自分で抱え込みがちな人にとっては抵抗があるかもしれませんが、人と話すだけでも気分転換になります。同じように就活をしている友達はもちろん、家族とゆっくり話してみるのもおすすめです。
人と話すことで気持ちをリフレッシュできるだけでなく、今の自分に必要なアドバイスがもらえることもあるでしょう。
就職活動で病むことがあってもいい!自分らしい就活をしよう
就活中は、病みそうになるほど気分が落ち込んでしまうこともあります。学生のなかには不採用でも落ち込まない人や、内定を勝ち取って余裕がある人もいますが、人と比べる必要はありません。
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