面接の際、部屋に入るところから出るところまでの正しい立ち居振る舞いのマナーについてご紹介します。細かなポイントも多いですが、これができていないだけで周りの学生と比較されたとき、悪目立ちする可能性もあります。
それでは、入室から退出までの流れにそってポイントをお伝えします。
面接の入退室のポイント
面接の入退室は、あなたが社会人になっても必要になってくる大切な一般常識の一つです。面接はドアをノックするその瞬間から始まっているのです。面接官は入退室の作法から、あなたが自社で働くのにふさわしいかを見ています。面接の受け答えで頭がいっぱいになってしまい、おろそかにしてしまいがちいですが、とても大事なことです。
挨拶は大きな声で
面接が始まりいざ声を出そうとすると、「緊張で思ったように声が出せなくなってしまう」なんてこともよくある話です。小さい声でボソボソ喋ってしまうとイメージダウンになり兼ねません。普段からハキハキと話すことを意識し、いつどんな場面でも100%の挨拶ができるように準備しておきましょう。
また少し恥ずかしいかもしれませんが、心配な人は家族や友人に挨拶を聞いてもらい客観的な評価をしてもらうと、良い点や修正点が見えてくるでしょう。
笑顔を心掛ける
緊張して顔が強ばってしまっていると、良い印象は与えられません。口角を少しあげ、自然な笑顔で入退室を心掛けましょう。たったこれだけでも、あなたの印象をガラッと変える事ができます。
また、笑顔になると人はポジティブになると言われています。笑顔は相手への印象を良くしてくれるだけでなく、面接時の自分のメンタルも前向きにしてくれます。
普段から何も怒ってないのに「怒ってる?」と尋ねられる事がある人は要注意です。口角が下がってしまうと、どうしても怒っているように見えてしまいます。笑顔を作るのが苦手な人も、口角に注意し、自然な表情を作れるようにしておきましょう。
ドアの開け閉めは丁寧に
せっかく笑顔でハキハキと喋る事ができても、ドアの開け閉めが荒っぽいと台無しです。さすがにノックをしてから入室することは忘れることはないと思いますが、あまり勢いよくドアを開けるのはスマートではありません。
また、ドアを閉める時はなるべく“バタン”と音をたてるのはもちろんNGですが、後ろ手に閉めたり、面接官に背中を向けて閉めたり、片手で適当に閉めたりすることも絶対に避けましょう。
ドアの開け閉めは
背中を向ける失礼のないように
体は斜め
片手でノブを持ち、反対の手を添える
最後は両手でゆっくりと、大きな音がしないように丁寧に閉める
を心がけるようにしましょう。
面接当日は、緊張してドアの開け閉めまで気が回らないとは思いますが、面接官に良い印象を持ってもらう為にも、日頃からドアの開け閉めの練習をしておきましょう。
面接の入室の仕方
【面接の入室の仕方ステップ1】ドアをノックする
ドアを3回ノックします。ドアノックが2回だと「トイレノック」になってしまい、失礼なやり方になってしまうので気をつけましょう。
「どうぞ」という声が聞こえたら、「失礼いたします」と言ってからドアを開けます。集団面接で前の人に続いて入る場合はノックは不要です。
【面接の入室の仕方ステップ2】入室し、ドアを閉める
部屋に入ったら、ドアの方を向いてドアを閉めます。(集団面接の場合は最後に入った人が閉めます)この時、ドアの閉め方には注意しましょう。
【面接の入室の仕方ステップ3】ドアの前で挨拶し、お辞儀をする
ドアを閉め終えたら、面接官の方のいる正面を向き、大きな声で「本日はよろしくお願い致します」と挨拶をします。
挨拶を終えたら、面接官に向かって30度の角度でお辞儀をしましょう。この時、頭を下げたところで1秒間静止するのがポイントです。面接官が複数いる場合は、中央の面接官に向かってお辞儀をするのがセオリーなので覚えておきましょう。
「よろしくお願いします」という挨拶とお辞儀のタイミングが重ならないように。挨拶を言い終わってから、お辞儀をするのが最も丁寧なやり方です。
【面接の入室の仕方ステップ4】椅子の横に立ち、名乗る
お辞儀の後、いすの横まで速やかに歩いて向かい、姿勢を正して立ちます。「大学名とお名前をどうぞ」と言われたら、ハキハキとした声で大学名と名前を名乗りましょう。その後45度の深いお辞儀をします。ここでも、頭を下げたところで1秒間静止するのがポイントです。
言葉とお辞儀が同時にならないように注意しましょう。
【面接の入室の仕方ステップ5】着席する
「どうぞ」と言われたら、「失礼いたします」と言い、15度の浅めのお辞儀をしていすに座ります。バッグはいすの横に置くか、いすの脚に立てかけましょう。
着席する際は、深くこしかけず、背もたれと拳1つ分を開けて座ることを意識しましょう。また、男子は軽く手を握り、膝の上に置きましょう。女子は、着席の際に膝の上に手を重ねておくと上品な印象を与えます。
面接の退室の仕方
【面接の退室の仕方ステップ1】椅子から立ち、お礼を伝える
面接官の「本日の面接は以上です。お疲れ様でした」と面接終了を告げられたら、椅子から立ち上がり、「本日はお忙しい中、お時間をいただきありがとうございました」とお礼を述べ、45度の深いお辞儀をしましょう。
【面接の退室の仕方ステップ2】ドアの前で挨拶をする
お辞儀の後ドアに向かって歩き、ドアの前で面接官の方へ向き直って「失礼いたします」と言い、30~45度の角度で丁寧にお辞儀をしてからドアを開けて退室します。
【面接の退室の仕方ステップ3】ドアを締める
ドアを開けて出て行く際、面接官とアイコンタクトをとってからドアを閉めましょう。
また、出て行く時に面接官に完全に背を向けないように注意するしましょう。そして、何度も言いますが、大きな音が出ないよう、静かにドアを閉めることを忘れないように注意してください。
最後までぬかりなく気張っていこう
退室時のマナーは、意外と学生に差が出るもの。面接で集中が切れていると、だらしなく歩いてしまう学生も多いものです。これは、面接内容が良かったとしても、悪い印象が残ってしまいます。
逆に、面接に多少失敗してしまっても、最後の挨拶を気持ちよくできる学生は「また会ってみたい」と思われ、思わぬ逆転につながるかもしれません。また、面接室を出て、すぐに面接について学生同士で話してしまったり、社内で会う社員へのあいさつを忘れてしまう学生もいます。
このような行為は、非常に印象が悪く、面接官の耳に届くこともあり得ます。気を付けましょう!
最後に、面接後に一服したいと思って社内の喫煙所でたばこを吸うのは絶対にNG!
面接官に鉢合わせたら、間違いなく悲惨な結果になるでしょう。