面接では着席前に立ったままお辞儀をするのが一般的ですが、その時の立ち位置はどこが正解だか分かりますか?
今回は立ち位置だけでなく、面接部屋に入室する際の手順やイレギュラー時の対処法を紹介していきます。これらを知っておかないと、マナーがなっていないというマイナスな評価をされてしまう可能性もあるので、事前にしっかりと対策をしておきましょう。
企業は面接での立ち位置を重要視しているのか
正直、立ち位置で合否が決まるといったことはほとんどありません。面接は就活生の性格や価値観を見る場であるため、基本的には質疑応答が合否の鍵を握っています。
だからといって軽視していいかと言われるとそうもいきません。特に入室して着席するまでの間に悪目立ちをしてしまうと、第一印象があまり良くないものになってしまうため、選考にも影響が出てくるでしょう。
このように絶対的な評価項目ではないとしても、決して軽視はできない存在なので、この機会に面接マナーを完璧にしておきましょう。
面接でのシチュエーション別立ち位置
面接には1対企業で行われる個人面接と、複数人対企業で行われる集団面接があります。それぞれ立ち位置が違うので、自分が受ける面接はどちらかを事前に確認しておきましょう。
個人面接だった場合の立ち位置
一概に「椅子の右に立つのが正解」のようなものはありません。面接の立ち位置は、その部屋のドアの位置によって変化します。
ドアに近いのが椅子の右側であれば右に立ちますし、左側のほうが近ければ左に立つのが正解です。ただ事前に部屋の形まで把握しておくのは流石に難しいので、入室したら瞬時に判断しましょう。
集団面接だった場合の立ち位置
個人面接とは違い、集団面接では椅子が複数個並んでいます。椅子が並んでいるので左右に立とうと思ってもスペースがありません。
また、後ろに立つと着席の際にぐるっと回り込まなければならないので不自然です。集団面接の場合は椅子の前方に立つようにしましょう。その後「座ってください」と声を掛けられたらそのまま着席しましょう。
面接部屋に入室する時の流れ
面接が行われる部屋に入室する流れを紹介します。マナーを知っておかないと悪目立ちをしかねないので注意しましょう。
【入室手順1】ノックを3回する
面接時のノックは3回とされています。2回は空室確認、3回は入室確認の意味があります。面接時は”入室確認”なので、3回ノックするのが正しいでしょう。
ドアを開ける際に「失礼します」と言うのを忘れないようにしてください。また、面接官と同時に部屋へ入る場合や、扉がすでに空いている部屋に入室する場合はノックなしで問題ありません。
【入室手順2】立ったまま自己紹介をする
ノックをして部屋に入ることができたら、次は椅子の隣に立ったまま自己紹介をします。この時伝えるべき情報は大学・学部学科・学年・氏名の4つです。そして最後に元気よく「よろしくお願いします」と伝えましょう。
この時の立ち位置は、椅子の右側と左側の内、ドアからより近い方にしてください。また自己紹介をする際は面接官の目を見て、ハキハキと話しましょう。声のトーンを普段より少しだけ上げると、元気で明るい印象を与えることができます。
【入室手順3】座ってくださいと言われたら座る
面接官から「どうぞ座ってください」と声を掛けられたら「失礼します」と言って静かに着席します。
何も言われてないのに自分の判断で座ってしまうと、マナー違反になってしまいます。間違えても先に座ってしまわないように注意しましょう。
また、この時カバンの置き場所は、自分の利き手側の床です。冬などで手元にコートがある時は、折りたたんでカバンの上に覆いかぶせるように置くのが良いでしょう。
面接部屋から退室する時の流れ
面接が終了したら速やかに退室しましょう。その際の手順を紹介します。
【退室手順1】立ち上がってお礼を述べる
まずは椅子から立ち上がり、お礼を伝えましょう。この際「ありがとうございました」だけでなく、忙しい中時間を作っていただいたお礼も一緒に伝えると良いでしょう。
「本日は忙しい中、お時間をいただきありがとうございました」
【退室手順2】ドアの前まで移動してもう一度お礼を述べる
ドアの前まで移動したら、ドアノブへ手を掛ける前にもう一度お礼を述べます。
もし間違えてドアを開けるところまでやってしまったら、一度ドアを締めてからお礼を伝えましょう。
【退室手順3】ドアを開けて退室する
最後にドアを開けて部屋を出ます。扉が勢いよく閉まるのを防ぐために、最後の最後までドアに手を添えてゆっくり閉めましょう。
エレベーターまで面接官が見送ってくれる場合の手順
面接官も一緒に退室し、一緒にエレベーターホールまで雑談をしながら見送りまでしてくれる場合があります。その時のポイントは以下の通りです。
・面接官の後ろをついて歩く
・態度や口調は面接時と同じ
・エレベーターに乗る前にお礼を伝える
・従業員とすれ違った際は挨拶を忘れずに
・エレベーターの扉が閉まりきるまでお辞儀をし続ける
こんな時どうする?面接でイレギュラーが起きた場合の立ち位置例
右側と左側のドアに近い方に立つのが正しいと説明しましたが、それが適用されない場合はどうすれば良いのでしょうか。イレギュラー時の対処法を紹介していきます。
【イレギュラー1】扉の真正面に椅子が設置されている場合
ドアの真正面に椅子が合った場合は左右どちらに立っても問題ありません。利き手ですぐに椅子に触れる方に立つという方法もありますが、マナーというわけではないので自分の好きな方を選んでください。
【イレギュラー2】個人面接なのに椅子が複数個用意されている場合
面接会を会議室で行う企業も多く、個人面接なのに椅子が複数個用意されていることもあります。その場合は入口に一番近い椅子の横に立って自己紹介を行いましょう。
面接時の立ち位置はドアの位置で決まる
面接が行われる部屋に入室したら、すぐに座らずに椅子の横に立って自己紹介をしましょう。この時の立ち位置は、椅子の右側と左側のドアから近い方を選んでください。
また、この立ち位置を間違えたからと言って即不合格になることはほとんどありませんが、第一印象を悪くしてしまうとその後の選考で不利を被ってしまう可能性があるので注意が必要です。面接マナーを予習してから本番に望むようにしてください。