面接で苦労したことを聞かれた場合、どのように答えるべきなのでしょうか。苦労したことがあったとしても、就活の面接で話す内容としてふさわしいのかどうかわからず、答え方に悩んでいる就活生も多いでしょう。
そこで本記事では、面接で苦労したことを聞かれた場合のテーマの選び方や答え方を解説します。例文も紹介しているので、面接対策に活用してみてください。
面接で苦労したことを聞かれる理由
企業が就活生に苦労したことを聞く主な理由は、下記の通りです。面接対策を講じている就活生は、下記のポイントを押さえた回答を用意しておきましょう。
何を苦労だと感じるのか
物事への取り組み方
苦労に対する乗り越え方
苦労した経験から得たもの
企業は面接で苦労したことを聞くことで、就活生の考え方や価値観などを把握しようとしています。就活生の不幸話を聞きたいわけではないので、伝え方には注意しましょう。
また、「苦労したことはありません」という回答も避けるべきです。面接はあなたの人柄や価値観などをアピールする場であり、「ない」と答えてしまうとその貴重な機会を放棄することになります。
面接での回答に困らないように、この後に解説するポイントや例文を参考にあなたらしさが伝わる文章を作成しましょう。
【例文付き】苦労したことの回答として評価されやすい内容
ここからは、面接で苦労したことを聞かれた場合の回答として高評価を得やすいテーマを紹介します。あわせて、苦労したことの例文をテーマ別に作成したので、ぜひ参考にしてみてください。
【面接で答える苦労したことの内容1】ゼミでの経験
面接で苦労したことを聞かれた場合、ゼミでの経験を答えるのがおすすめです。学業は学生の本分であり、新卒採用の面接でゼミ活動をアピールすることで、学業に真剣に向き合っていたことをアピールできます。
ゼミで苦労したことを答えるなら、実験の失敗談や発表準備、人間関係における苦労がアピール材料となるでしょう。
私が苦労したことは、ゼミでのアプリ開発で失敗が続いたことです。
私はプログラミングスキルを活用する情報系のゼミに所属し、睡眠に関するアプリ開発に取り組みました。しかし、実践的なプログラミングスキルに乏しく、誰でも簡単に伝えるアプリに仕上げるまでに数十回の失敗を経験しました。
この苦労した経験から、何事も達成するまでには地道な努力が必要だと学びました。御社に入社できましたら、こつこつ努力を重ねて、どのような業務にも誠実に取り組みたいです。
【面接で答える苦労したことの内容2】サークルや部活での経験
サークルや部活に取り組んでいた就活生は、活動するなかで生じた苦労をアピールしましょう。サークルや部活での経験をテーマに選ぶことで、興味や関心のあることを知ってもらえます。
サークルや部活で苦労したことを答える場合は、なかなか結果が出なかったことや人間関係、組織運営の難しさなどをアピールするのがおすすめです。
私が苦労したことは、所属していたテニス部での活動です。
私は3年生から部長を務めていますが、新入生の大半がテニス未経験者であり、経験者から不満の声が上がっていました。そこで私は部員それぞれの経験や目標の聞き取りを行い、練習のメニュー作りを工夫しました。
この経験から、リーダーシップとは華やかなだけでなく、時には地味な取り組みであることを学びました。御社に入社できましたら、縁の下の力持ちとなれるようひたむきに努力します。
【面接で答える苦労したことの内容3】アルバイトでの経験
苦労したことのテーマとして、アルバイト経験を選んでも構いません。アルバイト経験をアピールすると、入社後に働く姿をイメージしてもらいやすくなります。
アルバイトで苦労したことを伝える場合は、接客業の難しさやスキルの乏しさ、人間関係などの悩みをアピールするとよいでしょう。
私が苦労したことは、アルバイト先の飲食店でのクレーム対応です。
昨年バイトリーダーに任命され、社員の方と一緒にお客様のご意見をお聞きする機会が増えました。お客様の厳しいご意見や言葉に落ち込むこともありましたが、お客様の話を最後まできちんとお聞きし、誠実な対応を心がけることでお客様との信頼関係を築けるようになりました。
この経験から接客業の難しさと面白さを知ることができたので、御社においても真心を込めた接客に努めます。
苦労したことへの答え方を5ステップで解説
続いて、面接で苦労したことを聞かれた場合の答え方を解説します。下記の5ステップに沿って、簡潔かつ具体的に答えましょう。
【面接で苦労したことを伝える方法1】結論から話す
面接で苦労したことを質問されたら、「私が苦労したことは、○○です」のように結論から述べることを基本とします。最初に結論を述べることで、短時間で説得力のある意見を伝えることが可能です。
この伝え方を「PREP(プレップ)法」といい、ビジネスの場を中心に重宝されています。PREP法は、下記の4つの要素で成り立つ文章構成モデルです。
Point:結論
Reason:理由
Example:具体例
Point:結論
【面接で苦労したことを伝える方法2】エピソードを具体的に述べる
ただ「○○の活動で苦労しました」と述べただけでは、あなたの人柄や価値観を伝えることはできません。大切なことは、あなたが体験したエピソードを具体的に話すことです。
たとえ別の就活生とテーマが被ったとしても、エピソードが被ることはありません。差別化を図るためにも、あなただけのエピソードを述べましょう。
【面接で苦労したことを伝える方法3】どう乗り越えたかを伝える
単純に「苦労しました」で終わるのではなく、その苦労をどうやって乗り越えたかを伝えることが重要です。ぶつかった壁の乗り越え方を述べることで、課題解決能力やストレス耐性などをアピールできます。
【面接で苦労したことを伝える方法4】どのような学びを得たか話す
苦労したことから学んだことや習得したスキルなど、苦労した経験から得たものを述べましょう。このステップを踏むことで、ただの苦労話ではなく、就活の面接にふさわしい回答になります。
【面接で苦労したことを伝える方法5】仕事への活かし方を述べる
最後に、苦労したことから得た学びやスキルを仕事に活かす方法をアピールします。どれだけ素晴らしい学びやスキルを得たとしても、入社後に活かせなければ効果的なアピールとはいえません。的外れなアピールにならないように、内容や伝え方を熟考しましょう。
苦労したことが見つからない場合の対処法
ここでは、面接で答える苦労したことが見つからない場合に試したいことを紹介します。面接でスムーズに回答できるように、下記の2点に取り組んでみてください。
【面接で答える苦労したことがない1】自己分析をやり直す
苦労したことへの回答が見つからない場合は、自己分析をやり直してみるのがおすすめです。自己分析のやり方はさまざまですが、簡単かつ的確な分析を求めている場合はキミスカの自己分析ツール「適性検査」を活用してみましょう。
適性検査の受け方や結果の見方は、こちらの記事を参考にしてください。
【面接で答える苦労したことがない2】企業が求める人物像を把握する
企業が求める人物像を把握し、それにつながる苦労した経験を思い出してみるのも一つの手でしょう。自身のアピールを無理やり企業に合わせる必要はありませんが、それぞれの企業が求めることを理解し、的確なアピールをすることは大切です。
面接で苦労したことを聞かれたら解決のプロセスを伝えよう
面接で苦労したことを質問されたら、ゼミやサークル、アルバイトなどで苦労した経験をアピールするのがおすすめです。その場合は愚痴や文句にならないよう、伝え方に注意しましょう。
苦労したことが見つからないときは、キミスカの自己分析ツール「適性検査」で自己分析をやり直してみてください。適性検査ではストレス耐性を把握できるので、苦労したことを見つける手掛かりになるでしょう。