SPIのWebテストはどんな問題が出る?問題例や対策方法を徹底解説

多くの企業が導入しているSPIのWebテストを受検する場合は、ES(エントリーシート)対策や面接対策と同様に徹底した対策が必要です。

そこで本記事では、SPIのWebテストの基本情報から対策方法まで詳しく解説します。SPIのWebテストで出題される問題例も紹介しているので、受検前の対策として活用してみてください。

SPIのWebテストとは?

SPIとは、リクルートマネジメントソリューションズ社が独自に開発した適性検査です。また、Webテストとは自宅や学校などからPCで受検する受検方式を指します。

SPIは多くの企業が導入している適性検査のひとつであり、就活中に少なくとも一度は受検する機会が訪れるといわれるほど定番のテストです。

WebテストはSPI以外にもあるので注意

WebテストはSPIのほかに、玉手箱・TG-WEB・Web-GABなど複数の種類があります。さらに企業独自のWebテストが実施される場合もあるので、あらかじめ企業がどんなWebテストを導入しているかを把握しておくことが重要です。

SPIのWebテストを受けるまでの流れ

SPIのWebテストの問題を確認する前に、テストを受検するまでの大まかな流れを見てみましょう。

WEBテストを受検するまでの大まかな流れ

企業にエントリーする
受検案内のメールが届く
指定されたURLにアクセスする
PCでテストを受検する

エントリーした企業がSPIのWebテストを実施する場合、まずは受検案内のメールが届きます。そして、メールに記載されたURLにアクセスし、Webテストを受検するという流れですWebテストは期限内であれば都合のよい時に受けられるので、スキマ時間を活用して受験しましょう。

SPIのWebテストはどんな問題が出るの?

SPIのWebテストでは、能力検査と性格検査の2つのテストを行います。それぞれの特徴は、以下の通りです。

能力検査

能力検査とは、学生の基礎的な学力を測るテストです。主に「言語分野」と「非言語分野」の2つで構成されており、企業によっては「英語」や「構造的把握力」が追加される場合もあります。

能力検査の制限時間は35分間で、問題数は受検者によってさまざまです。能力検査では中学・高校レベルの学力が問われるため、対策しておけば高得点を狙えるでしょう。

性格検査

性格検査とは、学生の人柄や仕事の取り組み方などを測るテストです。性格検査は自分の考えを素直に回答することが求められ、自分をよく見せようとしたり、嘘をついたりするのは避けなければいけません。

性格検査の制限時間は30分間で、問題数は約300問です。性格検査は能力検査のように正解を導き出す必要はありませんが、短時間で多くの設問に答えなければいけないため、初見での受検はやめておきましょう。

SPIのWebテストの特徴

WebテストにはSPI以外にも、玉手箱やTG-WEBなど複数の種類があります。では、SPIのWebテストにはどのような特徴があるのでしょうか。

【SPIのWebテストの特徴1】1問ごとに時間の制限がある

SPIのWebテストは、1問ごとに制限時間が設けられています。制限時間を過ぎると強制的に次の問題に進み、元の問題には戻れません。

また、問題に正解するごとに難易度が上がっていきます。

【SPIのWebテストの特徴2】電卓を使用できる

SPIのWebテストの特徴は、電卓の使用が認められていることです。電卓の使用を前提とした問題も多いため、あらかじめ使い慣れておく必要があります。

【SPIのWebテストの特徴3】入力式の回答が多い

Webテストでは選択式の問題が多く出題される場合もありますが、SPIのWebテストは選択式よりも入力式の回答が求められる場合がほとんどです。入力ミスを防ぐために、タイピングに慣れておきましょう

SPIのWebテストで出題される問題例

ここからは、SPIのWebテストで出題される問題例を紹介します。具体的にどのような問題が出題されるのか確認してみましょう。

【SPIのWebテストで出題される問題例1】能力検査:言語

言語分野では、以下のような問題が出題されます。

【例題】二語の関係
最初に示された二語の関係を考えて、同じ関係のものを選びなさい。

なべ:ふた
ア 着物:帯
イ 薔薇:花
ウ 夢:うつつ

<選択肢>
A.アだけ
B .イだけ
C .ウだけ
D.アとイ
E.アとウ
F.イとウ

【答え】
A
なべとふたはワンセット。着物と帯はワンセット。薔薇は花の一種。夢とうつつ(現実)は対義語。

引用:SPIとは?対策方法から練習問題まで大公開!全341問解説付き | SPI対策 LOGO
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【SPIのWebテストで出題される問題例2】能力検査:非言語

次は、非言語分野の問題例を見てみましょう。

【例題】推論
徒競走をしたX、Y、Zから以下のような発言があった。

X 私は2着以上だった。
Y 私はXよりも先にゴールした。
Z 私がゴールした時、すでにXとYはゴールしていた。

全員が本当のことを言っているとは限らない。そこで、以下の推論がなされた。次のうち正しいものを一つ選びなさい。

<選択肢>
A.Xが正しければYは必ず正しい。
B.Yが正しければ、Zは必ず正しい。
C.Zが正しければ、Xは必ず正しい。

【答え】
C. Zが正しければ、Xは必ず正しい。
Xが正しいとしても、XとYの順番は分からないので、Yは必ずしも正しいとは言えない。
Yが正しいとしても、XとZの順番は分からないので、Zは必ずしも正しいとは言えない。
Zが正しいとき、Zが最下位なのでXは2着以上であるので、Xは必ず正しいと言える。

引用:SPIとは?対策方法から練習問題まで大公開!全341問解説付き | SPI対策 LOGO
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【SPIのWebテストで出題される問題例3】能力検査:英語

続いて、英語の問題例を見てみましょう。英語はオプションのテストとなり、外資系企業や旅行代理店などで実施される傾向にあります。

【例題】反意語
次の単語と反対の意味の語を、AからEまでの中から一つ選びなさい。
wealth

<選択肢>
A.health
B.abudance
C.power
D.honor
E.poverty

【答え】
E
A.health:健康
B.abundance:豊富 (類義語)
C.power:権力
D.honor:名誉
E.poverty:貧困

引用:【SPI英語対策ガイド】出題形式や対策方法まで例題付きで徹底解説!| SPI対策 LOGO
SPI対策問題集 produced by CareerMine

【SPIのWebテストで出題される問題例4】能力検査:構造的把握力

構造的把握力は英語と同じく、オプションのテストです。構造的把握力は指定会場内のPCを用いるため、厳密にいうとWebテストではなくテストセンター受検となります。

【例題】
つぎのア〜オを、各問題の指示に従ってP(2つ)とQ(3つ)の2グループに分けるとする。
ア〜オの会話を、Xに対するYの応じ方によって、P(2つ)とQ(3つ)の2グループに分けるとする。

ア.
X「私はRキャンプ場が好き。屋根付きのバーベキュー場があるから。」
Y「じゃあ、おいしいレストランがあるキャンプ場ではだめかしら。」

イ.
X「私はSキャンプ場に行ってみたい。去年オープンしたばかりだから。」
Y「じゃあ、昔からあるキャンプ場ではだめかしら。」

ウ.
X「私はTキャンプ場に毎年行ってるの。川遊びができる場所があるから。」
Y「じゃあ、川がないキャンプ場ではだめかしら。」

エ.
X「私はUキャンプ場がいいわ。夜、カブトムシとクワガタがくる木があるから。」
Y「じゃあ、ホタルがいるキャンプ場ではだめかしら。」

オ.
X「私はVキャンプ場に行きたい。富士山が見えるところにテントを張りたいから。」
Y「じゃあ、南アルプスが見えるキャンプ場ではだめかしら。」

このとき、Pに分類されるものはどれとどれか。A~Jの中からあてはまるものを1つ選びなさい。

<選択肢>
A.アとイ
B.アとウ
C.アとエ
D.アとオ
E.イとウ
F.イとエ
G.イとオ
H.ウとエ
I.ウとオ
J.エとオ

【答え】
E
ア〜オの会話では、Xが好むキャンプ場に「似ている特徴を持つ」ものをYが提案している場合、そしてXの好みとは「正反対の特徴を持つ」ものをYが提案している場合の2通りの分類が存在しています。
前者に該当するものはア、エ、オ、と3つあるので、これらはグループQに分類されることが分かります。
後者に該当するのはイとウの2つであるため、これらが分類されるグループはPであり、正答は「E.イとウ」となります。

引用:【SPI構造的把握力検査とは?】出題パターンから対策法まで徹底解説!| SPI対策 LOGO
SPI対策問題集 produced by CareerMine

【SPIのWebテストで出題される問題例5】性格検査

性格検査では、どのような問題が出題されるのでしょうか。出題形式に慣れるために、例題を見てみましょう。

【例題】
以下の質問はあなたの日常の行動や考えにどの程度あてはまりますか。
最も近い選択肢を1つ選んでください。

A.一人で旅行するのが好きだ
B.皆で旅行するのが好きだ

A.買い物ではよいと思ったらすぐ買ってしまう
B.気に入っても一度店を出て考え直す

A.勝負は時の運だ
B.勝負は努力の結果だ

A.気が合うのは想像力のある人だ
B.気が合うのは実行力のある人だ

A.うそも方便である
B.うそはついてはいけない

<選択肢>
Aに近い
どちらかといえばAに近い
どちらかといえばBに近い
Bに近い

引用:【SPIの性格検査とは?】問題例から対策用アプリまで徹底解説!| SPI対策 LOGO
SPI対策問題集 produced by CareerMine

SPIのWebテストを受ける時におすすめの環境

SPIのWebテストは、企業が指定した会場で受検するわけではありません。自分で受検場所やPCを用意する必要があるので、以下を参考に受検に適した環境づくりに努めましょう。

【SPIのWebテストを受ける環境1】場所

SPIのWebテストは自宅や学校など、インターネット環境が整備されている場所であればどこで受検しても構いません。集中してテストを受けられる静かな環境を探して、高得点を狙いましょう。

【SPIのWebテストを受ける環境2】端末

SPIのWebテストを受検するには、PCが必要です。SPIのWebテストはスマートフォンでは受検できないため、PCを持ってない場合は大学内に設置されているPCを利用することをおすすめします。

SPIのWebテストに合格するための対策方法

SPIのWebテストは中学・高校レベルとされており、とりわけ難易度が高いわけではありません。しかし、スピード感と正確さが求められるため、十分な対策が必要です。

ここで紹介する対策を講じて、高得点での合格を目指しましょう。

【SPIのWebテストの対策方法1】とにかく問題を解く

SPIのWebテスト対策は、例題を見るだけでは十分とはいえません。SPIの参考書を活用して、とにかく問題を解いてみることが大切です。

ちなみに、参考書は何冊も購入する必要はありません。購入する参考書は1冊で構わないので、何度も解いて全体の7~8割正解できるようにしておきましょう。

【SPIのWebテストの対策方法2】苦手分野を把握する

能力検査に関しては、苦手分野を把握しておくことも重要です。言語分野と非言語分野のどちらが苦手なのか、そのなかでもどのような出題に引っかかりやすいかを把握し、早い段階で苦手分野を潰しておきましょう。

また、企業によっては英語や構造的把握力が出題される場合もあります。受検前に問題の傾向に慣れ、苦手意識を払拭しましょう。

【SPIのWebテストの対策方法3】時間配分を意識する

SPIのWebテストには、スピード感が求められます。制限時間を過ぎると次の問題へと進んでしまうため、答えが分かっていても入力が間に合わず、未回答のまま進んでしまう場合も少なくありません。

SPIのWebテスト対策で重要なことは、時間配分を意識して問題を解くことです。分からない問題があれば飛ばして、できるだけ多くの問題に回答することを心がけましょう。

【SPIのWebテストの対策方法4】性格検査は素直に回答する

性格検査の対策のポイントは、素直に回答することです。よい評価を得たいからと嘘をついてしまうと、ライフスケールという判断指標に引っかかり、かえって悪印象をもたれる可能性があります。

また、性格検査で嘘をつくと人柄や適性をきちんと評価してもらえず、自分には合わない部署へ配属されるケースもあるため注意が必要です。

【SPIのWebテストの対策方法5】PCの操作に慣れておく

SPIのWebテストは入力式の回答を求められることが多いため、日頃からPCの操作やタイピングに慣れておくことをおすすめします。

また、「始める」「次に進む」などの連続クリックや、画面の誤操作にも気をつけたいところです。さらに、事前に通信環境を確認しておくことも忘れてはいけません。

SPIのWebテストは対策が肝心!

SPIのWebテストはスピード感と正確さが求められるため、対策せずに受検することは避けるべきです。そこまで難易度が高いわけではないからと油断していると、制限時間内に回答できず、思っていたよりも点数を取れずに後悔する学生も少なくありません。

SPIのWebテストでおすすめしたい対策方法は、参考書の問題を繰り返し解き、問題の傾向やスピード感に慣れておくことです。高得点を獲得し、次の選考に進みましょう。