だし、就活で共感力があることだけを伝えても、あなたらしさや魅力を十分に知ってもらうことはできません。
この記事では、あなたならではの良さが伝わる、共感力をテーマにした自己PRの作り方を紹介します。自己PRのテーマや書き方に悩んでいる方は、ぜひエントリーシートや面接対策のヒントにしてみてください。
共感力の自己PRでアピールできるスキルとは?
共感力とは、他人の考えや意見、気持ちに寄り添う能力です。共感力を自己PRの題材にすることで、以下のようなスキルを持つ人材であることをアピールできます。
共感する力
理解する力
行動する力
それぞれがどのようなスキルなのか、詳しく見ていきましょう。
【共感力でアピールできるスキル1】共感する力
共感する力とは、相手の気持ちや感情を敏感に察知して、その思いに寄り添える能力です。言葉の表面的な意味を理解するだけではなく、その背景にある感情まで汲み取ることができます。
共感する力があると、深い人間関係を築きやすいことに加え、相手に信頼してもらい本音を引き出せるというメリットもあります。さまざまなシーンで役立つスキルではありますが、特に接客業や人事など他人とのコミュニケーションが重要になる職種を志望する場合に評価してもらいやすいでしょう。
【共感力でアピールできるスキル2】理解する力
理解する力とは、相手の考えや価値観、置かれている状況を正しく把握する能力です。相手の視点に立って課題の本質やニーズまで理解できるので、意思決定や問題解決をサポートするときに役立ちます。
商談のときやチームでプロジェクトを進行するときなど、理解する力はあらゆるビジネスシーンで求められます。特に、ニーズに沿った解決策を提示するコンサルタントや営業職などを志望する方にとって、強いアピール材料になるでしょう。
【共感力でアピールできるスキル3】行動する力
行動する力は、他人の状況や気持ちに対して積極的に関心を抱き、行動を起こす能力です。ただ共感したり提案したりするだけではなく、相手の利益のために具体的な行動を取ることができます。
思いやりの気持ちを行動に移せる力は、人の暮らしや幸せを支える業界へのアピールに有効です。特に、介護や保育士といった対人支援の専門家にとって重要な能力です。
共感力が自己PRにおすすめの理由
共感力は、自己PRでアピールすることに向いているスキルです。その理由として、以下の3つが挙げられます。
顧客ニーズを汲み取れるから
業務を円滑に進められるから
リーダー人材にふさわしいから
それぞれがどのようなことなのか、詳しく見ていきましょう。
【共感力がおすすめの理由1】顧客ニーズを汲み取れるから
共感力がある人は、相手のニーズを汲み取ることが得意です。顧客に提案したりサービスを提供したりする仕事の場合、相手の気持ちを汲み取って最適な解決策を示すことが売り上げに直結するため、共感力がある人材は重宝されます。
また、共感力が高い人は相手の立場に立てるので、サービス品質も高くなります。品質の高いサービスは本人だけではなく、企業全体に良いイメージを抱いてもらえるきっかけになるでしょう。
【共感力がおすすめの理由2】業務を円滑に進められるから
共感力が高い人は他の社員の気持ちを汲み取れるので、社内業務を円滑に進められる関係性の構築が得意です。社内の人間関係を良好に維持したり、チームワークを向上したりするムードメーカーとしての活躍が期待できます。
職場の人間関係や業務が円滑になれば、働きやすい環境の整備や生産性の向上にもつながります。チーム単位で働くことが多い職場や部門間の連携が必要な職場の場合、共感力があることは強いアピールポイントになるでしょう。
【共感力がおすすめの理由3】リーダー人材にふさわしいから
他人のために共感して行動できる人は信頼を集めやすく、状況に応じた最適な指示を出せるというスキルが備わっています。そのため、共感力が高い人にはリーダーとしての素質があるのです。
多くの企業は、「幹部候補になってくれる学生を採用したい」「長く働いてくれる学生を採用したい」と考えています。共感力を通じてリーダーとしての素質をアピールすることで、長期的なキャリアプランをイメージしてもらいやすくなるでしょう。
自己PRで共感力をアピールするときのポイント
自己PRで共感力を効果的にアピールするには、あなたにとっての共感力を具体的に説明することが大切です。
ここでは、自己PRで意識したいポイントを詳しく見ていきましょう。
【共感力アピールのポイント1】自分が持つ共感力について言語化する
まずは、自分が持つ共感力がどのようなものか言語化しましょう。
一口に「共感力」といっても、その内容は人によってさまざまです。共感力とひとくくりにするのではなく、他に言い換えられる表現がないか考えてみましょう。
例えば、「相手の気持ちを尊重できる」「相手の立場で行動できる」「的確なアドバイスができる」のように言い換えると、他の学生と差別化しやすくなります。
「自分の共感力がどのようなものかわからない」「アピールできる強みがみつからない」という場合は、適性検査で自分を多角的に分析してみることがおすすめです。ぜひ、5分であなたの強みを分析できるキミスカの適性検査を活用してみてください。
【共感力アピールのポイント2】具体的なエピソードを説明する
共感力を発揮してうまくいった・問題を解決したエピソードをできるだけ多くリストアップしましょう。いろいろなエピソードの候補を持っておくことで、各企業の求める人物像に合った自己PRにカスタマイズしやすくなります。
人事は、学生の性格やポテンシャルを評価するために、問題解決の過程を重要視しています。そのため、共感力が発揮されて得られた結果だけではなく、詳しい背景や自分の考え、行動の理由までしっかりと深掘りしておくことがおすすめです。
【共感力アピールのポイント3】具体性を高める
次に、リストアップしたエピソードの具体性を高めましょう。この際、数字を活用するとエピソードの説得力が増します。
成果にまつわる数字だけではなく、過程にまつわる数字も重要です。例えば、「英語が苦手な友だちに毎日30分勉強を教えた」「アルバイト先の接客時間を1人あたり3分増やした」など、共感力をどのような行動につなげたのかを説明することが大切です。
【共感力アピールのポイント4】志望企業の業務とリンクさせる
最後に、自分の持つ共感力が志望企業でどのように役立つのかを説明しましょう。
例えば、営業職であれば「ニーズに合った解決策を提案する力」、介護職であれば「表情や声から気持ちを読み取って寄り添う力」をアピールすると、業務との関連性を印象付けられます。企業が求めている人物像や業務で必要になるスキルを理解したうえで、相性の良いエピソードを選ぶことが大切です。
共感力を使った自己PRの例文
ここでは、共感力を使った自己PRの例文を具体的に2つ紹介します。ぜひ、あなたらしい自己PRを作成するときのヒントにしてみてください。
【共感力の自己PR例文1】営業職向け
私の強みは、相手の立場に立って考え、適切な提案ができる共感力です。この力を活かして、チーム全員のグループワークの評価をBからSに向上させました。
私が所属していたグループワークのチームは、留学生を含む5人で構成されていましたが、うまくコミュニケーションが取れないことに課題を感じていました。その課題を解決するために、全員と毎週10分のランチミーティングを実施することを提案しました。特に、留学生の発言機会を増やすように意識した結果、前期はBだった評価を後期にはSまで上げることができました。
この経験は、御社の営業職でも活かせると考えています。入社後はお客さまのニーズを丁寧にヒアリングし、一人ひとりに最適な解決策を提案いたします。
【共感力の自己PR例文2】接客・サービス業向け
私の強みは、相手の気持ちを素早く察知し、適切なサポートができる共感力です。この力を活かして、学生寮の退寮希望者をゼロにすることができました。
私が担当していた学生寮のフロアでは、毎年3名ほどが環境になじめずに退寮を希望するという課題がありました。その課題を解決するために、不安を感じやすい入寮後2週間は、新入生一人ひとりと毎日5分程度の立ち話をする時間を設けました。
会話の中で聞いた些細な困りごとにすぐに対応し、必要に応じて先輩寮生を紹介するなどのサポートを行いました。その結果、退寮希望者をゼロに抑えられて、寮生アンケートでは満足度が前年よりも20%向上しました。
この経験は、御社の接客職でも活かせると考えています。入社後は、お客さま一人ひとりの表情や言葉に気を配り、ニーズに合わせたきめ細やかなサービスを提供いたします。
共感力を活かして魅力的な自己PRを作成しよう!
共感力はさまざまな企業・職種で求められるスキルです。しかし、単に「相手の気持ちに共感できます」と伝えるだけでは、あなたらしさや本当の魅力を知ってもらうことはできません。
自己PRで共感力をしっかりとアピールするには、あなたにとっての共感力を具体的なエピソードとともに伝えることが重要です。大きな成果でなくていいので、等身大のあなたを知ってもらえる自己PRの作成を意識してみましょう。