面接では基本的に面接官から就活生に対して質問しますが、就活生から企業に質問する「逆質問」を求められることも珍しくありません。そして、就活生のなかには面接官の印象に残るために面白い逆質問をしようと考えている人もいるでしょう。
今回は、面白い逆質問とは何なのかをはじめ、面接官が逆質問を聞く理由などを紹介します。また面白い質問例のほか、NGな逆質問についても解説しているので、逆質問を考える際の参考にしてみてください。
面接での面白い逆質問とは?
就活で面白い逆質問をすることは問題ありませんが、「面白い=笑わせる」と捉えてはいけません。就活における面白い逆質問とは、面接官の興味を引く質問のことです。
また、面接官は日々たくさんの学生の面接をおこなっているため、ありがちな逆質問では印象に残らないでしょう。本記事で紹介する面白い逆質問を参考に、ほかの就活生との差別化を図り、面接官の印象に残る質問をしてみてください。
企業が面接で逆質問を聞く理由
面接官に興味を持ってもらう「面白い質問」をするために、まずは企業が逆質問を聞く理由について把握しておきましょう。
【企業が面接で逆質問を聞く理由1】志望度の確認するため
企業が面接の際に逆質問をする理由の一つに、応募者の志望度を確認したいという意図があります。どれだけ優秀な人材だったとしても、志望度の低い学生では十分な働きを期待できません。
企業は面接を通じて入社意欲の高さも評価しているため、逆質問をするときは志望度の高さや向上心など、企業にとってメリットのある内容を盛り込みましょう。
【企業が面接で逆質問を聞く理由2】コミュニケーション能力を把握するため
企業は面接での質疑応答を通じて、応募者のコミュニケーション能力を確認しています。というのも、社会人になると社内でのやり取りだけでなく、社外の人との商談などでコミュニケーション能力が必要になるためです。
そして、逆質問では学生から面接官に対して質問ができるため、質問の仕方や内容からコミュニケーション能力を評価されることも少なくありません。そのため、分かりやすく伝えられるか、論理的に話せるか、傾聴力があるかといったポイントを意識して質問をしましょう。
【企業が面接で逆質問を聞く理由3】求める人物像とマッチしているかを見るため
ミスマッチの人材を採用してしまうと早期退職につながるリスクがあるため、企業は面接で学生とのマッチ度を注意深く観察しています。特に逆質問は自由度が高いために、応募者の性格や仕事への価値観などを確認することも可能です。
企業は逆質問を通じて応募者が重視しているポイントをチェックし、自社の求める人物像とマッチしているかを確かめていることもあります。そのため、逆質問では企業が求める人物像に合わせた質問をすることが肝心です。
【企業が面接で逆質問を聞く理由4】学生の疑問点を解消するため
企業によっては、学生の疑問解消のために逆質問の時間を設けている場合もあります。逆質問の時間を使って応募者が気になっている点を解消するほか、募集要項などに書ききれない情報を伝えようとすることも珍しくありません。
また、応募者の疑問が解消されれば、ミスマッチの防止や志望度向上も期待できます。逆質問の目的は企業によって異なりますが、質問内容によっては就活生と企業の双方にメリットのある時間と言えるでしょう。
面接で面白い逆質問が与える印象
面接で面白い逆質問ができれば、自身の疑問点を解消できるだけでなく、あなた自身の価値観が伝わったり、入社意欲の高さや熱量を伝えられたりできます。
ここからは、面接での面白い逆質問が与える印象や好影響について見ていきましょう。
【面接で面白い逆質問が与える印象1】面白い視点を持っている
逆質問をはじめ面接全体を通して、企業は応募者ならではの視点や考え方を知りたいと考えています。その背景には、応募者の質問内容から自社の求める人物像とマッチしているかどうかを確認したいという狙いがあるためです。
そのため、逆質問では自分の価値観や考え方が見える質問をすることで、ほかの就活生と差別化が図れるほか、独自の視点を持っている人材として印象づけられるでしょう。
【面接で面白い逆質問が与える印象2】会社のことをよく調べていて熱量が高い
逆質問の内容は人によって異なりますが、どういう質問を投げかけるのかによって、企業は応募者の熱量を確かめることができます。とくに面白い逆質問をおこなうためには、事前に企業研究を深めておく必要があります。
反対に、調べればすぐに分かることやありきたりな質問では、面接官の興味を引くことはできません。企業に強い関心を持ち、面接前に十分に調べたからこそ出てくる逆質問は、面接官に対して志望度の高さと熱量を伝えることが可能です。
面接で使える面白い逆質問の例
それでは、面接官の興味を引く面白い逆質問の具体例を見ていきましょう。
なお、面接で使える逆質問の例文は、以下の記事でも詳しく取り上げています。
【面接で使える面白い逆質問の例1】自分が入社したことを想定した質問
本日の面接でアピールさせていただいた通り、私は積極的に行動できるのが強みです。この強みを活かして御社の営業や企画立案などに貢献したいと考えていますが、御社で活躍されている方の共通点があれば教えてください。
【面接で使える面白い逆質問の例2】経営や事業方針について尋ねる質問
○○業界では、現在○○が便利である一方で問題もあると考えております。御社ではどのように関わり事業を展開していく予定でしょうか。
【面接で使える面白い逆質問の例3】面接官の主観について尋ねる質問
御社は幅広い事業を展開されており、従業員の異動も多いと伺っております。これまで携わった事業のなかで、充足感ややりがいを特に感じた事業があれば教えてください。
【面接で使える面白い逆質問の例4】志望度が高いことをアピールする質問
大学1年生のころから御社で働くことを夢見てきました。先月のプレスリリースで将来的にIT分野に注力すると拝見しましたが、即戦力となるために今のうちに取得しておいた方が良い資格やスキルはありますか?
面接でNGな逆質問の例
逆質問で尋ねる内容は基本的に自由です。しかし、質問の内容によっては面接官からマイナスの印象を持たれることがあります。
どういった逆質問がNGなのか、詳しく見ていきましょう。
【NGな逆質問の例1】質問はありませんと答える
面接官から「何か聞きたいことはありますか?」と逆質問を聞かれた時、「質問はありません」「特にありません」と答えるのはNGです。企業に質問をする機会をもらっているのにも関わらず何も質問しないと、「うちへの熱意がないのかな」「積極性がない学生なのかな」と思われかねません。
本当に質問がないときは、「事前にお尋ねしたいことを考えてまいりましたが、本日の面接を通じて解消されました」のように伝えた方が無難でしょう。
【NGな逆質問の例2】面接官の私生活についての質問
面接官の主観を尋ねる質問は問題ありませんが、私生活に関するプライベートな質問はNGです。例えば、「趣味は何ですか?」「休日の過ごし方を教えてください」などの質問は、面接とはなんの関係もありません。
もちろん、志望企業の社風をはじめ、質問の意図などによっては問題ない場合もあります。「御社ではワークライフバランスを大事にされていると伺いましたが、その理由や具体例を教えていただきたいです」などであれば、マイナスの印象を持たれることはないでしょう。
【NGな逆質問の例3】調べれば答えが分かる質問
調べれば分かることを逆質問で尋ねるのも控えましょう。例えば、企業のホームページや会社資料、説明会などで伝えられていることを質問すると、「話を聞いていない」「企業研究をしていない」と思われる可能性があるためです。
また、入社意欲が低いと捉えられかねないため、調べれば分かることを尋ねるのはおすすめできません。
面接で面白い逆質問をして印象を残そう!
面白い逆質問は面接官の印象に残りやすく、ほかの就活生との差別化を図ることも不可能ではありません。しかし、「面白い=笑いを取ること」ではないため、事前に考えておく際は十分に注意してください。
また、プライベートなことや調べればすぐに分かることを逆質問で尋ねるのは控えましょう。本記事で紹介したように、自分ならではの視点を盛り込んだり、企業研究していることが伝わったりする質問を投げかけることが大切です。