
就活といえば書類選考や筆記試験、面接などが一般的でしたが、近年はプレゼンテーション形式の面接「プレゼン面接」を行う企業も増えてきました。従来の面接と違った方法で進めるため、対策をしていないと選考を通過できない可能性もあります。
今回は、プレゼン面接を攻略するための4つのポイントを中心に、プレゼン面接の概要や注意点などを解説します。
プレゼン面接とは?
企業が行う選考の一つである「プレゼン面接」は、面接官の前で就活生が行うプレゼンテーションのこと。これまでの面接は面接官と学生が質疑応答を行うことがほとんどでしたが、プレゼン面接はマニュアル的な回答がされにくく、学生一人ひとりの実力や本質を見極められます。
プレゼン面接のテーマは、面接で定番の自己PRをはじめ、ある課題に対する解決策の提示や自社サービスをプロモーションする方法などさまざま。事前にテーマが伝えられる場合もあれば、面接当日にテーマを伝える場合もあり、その場での対応力が求められることも少なくありません。
プレゼン面接で企業が見ているポイント
プレゼン面接は学生の本質や実力を見るために実施されることが多くありますが、具体的にどういったポイントを見ているのか、それぞれ確認していきましょう。
【プレゼン面接の評価ポイント1】論理的思考力
プレゼン面接では学生のプレゼンを通じて論理的思考力が備わっているかどうかが見られています。自分の意見をただ述べるのではなく、数値などの客観的な根拠を示しながら相手が納得できるプレゼンを展開する必要があります。
同時に、論理的思考力はプレゼン面接の場だけでなく、社会人になってからも必要な能力の一つです。コンサルタントやプログラマーといった職種では、特に求められる能力と言えるでしょう。
【プレゼン面接の評価ポイント2】表現力
通常の面接とは違い、プレゼン面接では学生の持つ表現力を見抜くこともできます。面接では志望動機やガクチカといった定番の質問をされるために、型通りの回答をする学生も少なくありません。
しかし、プレゼン面接で「自由にアピールしてください」と伝えることで、学生の個性や人柄のほか、相手に伝えるための表現ができているかが確認できます。
【プレゼン面接の評価ポイント3】プレゼン能力
プレゼン面接では、学生のプレゼンテーション能力も評価対象になっており、実際のプレゼン内容が良ければ選考を通過できる可能性が高まります。
ただ、新卒採用は学生のポテンシャルを重視しており、評価されているのは現時点でのプレゼン能力です。そのため、プレゼンの基本的な内容を押さえて分かりやすい発表ができていれば、慣れていない人でも選考通過を狙えるでしょう。
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プレゼン面接で使う資料作成3つのコツ
プレゼン面接は、ただ口頭で話すのではなくパワーポイントなどのスライドや紙の資料などを使って、発表することが多いです。ここでは、面接官に好印象を残すための資料作成のコツを3つご紹介します。
【プレゼン面接の資料作成のコツ1】プレゼンの構成・流れを考える
プレゼン面接用の資料を作成する際は、最初に構成や流れを考えることが重要です。
自分の意見や主張を効率的に伝える手法として「PREP法」があり、ES(エントリーシート)や履歴書はもちろんプレゼン面接でも活用できます。PREP法は「結論・理由・具体例・結論」の順に伝える構成なので、プレゼン資料を作成する際は以下のようにしてみましょう。
結論:プレゼンの軸である「一番伝えたいこと」
理由:なぜその結論に至ったのか根拠を説明する
具体例:エピソードなどの具体例を出し、根拠の説得力を高める
結論:全体をまとめ、改めて結論を述べる
【プレゼン面接の資料作成のコツ2】スライドには要点を書く
プレゼン面接でパワーポイントを使用する場合、要点をまとめた情報を記載しましょう。自分の魅力を知ってもらうためにたくさんの情報をスライドに盛り込んでしまうと、自分が一番伝えたいことが伝わりにくくなります。そのため、「1スライド・1メッセージ」を意識し、細かい説明は口頭で伝えるようにしましょう。
また、スライドには説得力を持たせるための表や、視覚的な見やすさのために図などを入れるのも効果的です。
【プレゼン面接の資料作成のコツ3】フォントや色などデザインも意識
スライドに強調したい内容を書く場合は、文字のサイズを大きくしたり色をつけたりするのがおすすめです。見やすさを良くするためにスライドの背景を変えるのも良いでしょう。
ただし、アニメーションなどを入れても問題ありませんが、あまりにも動きが急だったり統一感のないものだったりすると、逆に見づらくなってしまいます。デザインにこだわる場合は、相手が見やすいかどうかを意識することが大切です。
プレゼン面接で好印象を残す発表のやり方
実際のプレゼン面接で好印象を残すためには、伝わりやすい話し方を意識することはもちろん、制限時間内に収めたりボディーランゲージを使ったりすることも重要です。
上手に発表するためにも、それぞれのやり方を確認しておきましょう。
【プレゼン面接の上手な発表のやり方1】結論・理由・具体例・結論の順に話す
構成を考えるときと同様に、発表する際もPREP法を用いましょう。プレゼン面接のテーマとなることの多い自己PRであれば、「私の強みはコミュニケーション能力の高さです」のように話し始めます。
そして、なぜコミュニケーション能力が強みなのか理由を説明し、コミュニケーション能力が発揮された事例を述べましょう。また、発表の締めくくりにはコミュニケーション能力を企業に活かす方法について述べるのがおすすめです。
【プレゼン面接の上手な発表のやり方2】制限時間内にまとめる
プレゼン面接では制限時間が決められている場合がほとんどのため、時間内にプレゼンテーションを行う必要があります。限られた時間のなかでテンポ良く話し、自分が伝えたい内容を相手に理解してもらうよう意識しましょう。
ただ、制限時間を気にしたり緊張したりして早口になるのは注意が必要です。プレゼン面接の本番で緊張しないよう、ゆっくり・はっきり話す練習を事前に行っておきましょう。
【プレゼン面接の上手な発表のやり方3】ジェスチャーや声の抑揚を意識
機械的に発表するだけではあなたの個性は伝わりません。ボディーランゲージや声量を意識し、強調したい内容は大きな声で話したり数字を出すときは指を使ったりと、伝え方を工夫することも大切です。
また、発表している時の姿勢は背筋を伸ばし、面接官にアイコンタクトを取ることも忘れてはいけません。緊張してしまって原稿を読み上げる学生も少なくありませんが、相手の目を見て話すことで自信のある印象を与えられます。
プレゼン面接も、面接官の気持ちを知るのが対策の一歩目
ここまで、プレゼン面接の資料作成のコツや、発表で好印象を残す方法について解説してきました。構成を練り、分かりやすいスライドを作ることは、プレゼン面接の基本として非常に重要です。
しかし、「話が上手いプレゼン」と「合格するプレゼン」は、必ずしも同じではありません。
どんなに綺麗なスライドや流暢な話し方をしても、評価者である面接官の「評価ポイント」を外してしまっては、あなたの努力が正しく評価されず不合格になってしまいます。
プレゼン面接の本当の対策は、PowerPointを開くことではなく、「面接官は、このプレゼンを通して何を見極めようとしているのか?」という、相手の心理を理解することから始まります。
そこで私たちキミスカ就活研究室は、採用担当者の「本音」を知るために、直接インタビューを実施し、『人事に聞いた!ES/面接落選理由』という資料を作成しました。
資料は、キミスカ就活研究室のLINE公式アカウントで無料配布しています。ただ完成度が高いだけではない、面接官の心に響く「合格するプレゼン」の準備を始めましょう。
プレゼン面接は事前準備が合格のカギ!
近年、選考の一環として実施する企業も増えてきたプレゼン面接ですが、それほど難しいものではありません。ただ、事前の準備を怠るとプレゼン面接当日にうまく話せなかったり、資料が分かりづらいものになったりする可能性があります。
今回ご紹介したプレゼン面接の対策法をもとに、ぜひ自分らしいプレゼンをしてみてください。