活用事例

それぞれの企業が持つ採用課題をキミスカ導入で
いかに解決したのか、事例をご紹介いたします。
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学生に認知のない企業でもスカウトメールでアピールできる

企業の業務内容が学生に伝わりづらいという悩みを持っていた株式会社YRK and。
キミスカのスカウトを使うことで、問題点を解決し採用につなげています。今回はそんな株式会社YRK andの一刎様(HR部キャリアデザインマネージャー)とキミスカで入社した吉野様(デジタルプラットフォームビジネスDiv. TMOTチームプロデューサー)にお話を聞いてきました。

キャッチーなフレーズで学生に自社を表現

まずは御社について教えていただけますか?

一刎様:当社は明治29年に創業し、今年2022年の1月に126年を迎えました。
創業当時はテレビもネットもない時代において「伝える」ということを主軸に仕事をしていました。例えば、引き札や漆看板などです。
その後、時代の移り変わりとともに、印刷からデザイン、販売促進、マーケティング、そして今は事業コンサルティングファームとして、お客様のビジネスを支える仕事をしております。

創業126年と聞くと、学生さんは驚かれるのではないですか?

一刎様:126年というと歴史は重みがありますが、当社は時代とともに変革してきたところがあります。
現在は時代の半歩先を行くような事業展開をすることで、伝統を大事にしながら新しいことにチャレンジをしていく会社です。キミスカさんでスカウトする際も、「創業126年のベンチャー企業です」というキャッチコピーを使って伝えているんです。あえて違和感のある言葉を並べることでキャッチーにしているというところもありますが、実際に新しいことにチャレンジして事業の変化を遂げているので、間違った表現でもないんですよね。

変化をしつつも「伝える」ことを軸にしている部分は共通しているということですか?

一刎様:これまでは確かに「伝える」ことが主でしたが、今は「事業コンサルティング」を軸にしています。「伝える」ことは軸ではなく、現在は手段になっているという表現が正しいかもしれません。現在、持続可能な会社を目指す…つまり、クライアントさんの事業が持続可能なものになるためには、商品内容や特長を「伝える」ことも含めて、事業そのものの在り方や仕組みを作っていくことが必要です。その根幹を支えるようなお手伝いをしています。
今はリブランディングの依頼が多く、商品や会社そのものの価値をもう一回磨き直すような仕事が増えています。

また私たちの会社は、社員が180名程度しかいませんが、そのため臨機応変にいろいろなことができるというメリットがあります。会社が大きくない分、変革を起こすときに、一致団結しやすいからです。また会社の風土自体も、部署や世代に関係なく交流があるため、情報も行き交いやすいので、ブラッシュアップして行けるところも強みですね。

吉野様は、いつ頃入社されて、普段どんなお仕事をされているのでしょうか?

吉野様:私は入社2年目で、4月で3年目になります。1年目の時はコロナということで、在宅での仕事が多く、上司の仕事をサポートするような役割がメインで、あまり実務は経験できませんでした。2年目になってから、企画の設計など幅広く関われるようになってきています。

今は、新規ブランドの立ち上げ、リブランディングと事業コンサルティングの領域から、クライアントのサービス・商品の認知拡大・体験につなげるキャンペーンやプロモーションなどの施策の部分まで幅広く携わっています。現在メインで担当している会社様では、商品をもっと多くの流通様に取り扱ってほしいという要望に対して、参加したいと思ってもらえるように従来の流通タイアップのキャンペーンに新たな要素を含めた提案から実働の部分まで行っています。

流通タイアップとはどのようなものですか?

吉野様:メーカーさんと一緒に組んで、複数の大手スーパーさんでキャンペーンを行うのが流通タイアップキャンペーンです。
今まで教わったことを凝縮しながら、企画提案から実働まで一貫して一人で行っている仕事ではありますが、周りの方に助けてもらいつつ行なっています。

先ほど臨機応変にいろいろなことができる社風があるとおっしゃっていましたが、それは社員の方が作っているのですか?それとも、上の方が作られているのでしょうか?

一刎様:当社は以前、「株式会社ヤラカス舘」という名前でした。今もその「ヤラカス精神」という言葉を使います。「ヤラカス」というと、今は失敗したといったイメージがあるかもしれません。ですが、この言葉は創業者が船場商人の歌のなかに出てくる「ヤラカス」から取った言葉です。「人のやらない新しい商売をやってみたい」と脱サラをしてこの会社を立ち上げた際、この「ヤラカス」という言葉に惹かれ調べたところ、「家が良くなり、喜び寿く」とか「いよいよ楽しく、良き年を加える」といった意味があり、「やってやろう」というチャレンジ精神の意味を込めて、この名前を作ったということで、そのスピリッツが残っています。

会社としてもチャレンジを後押ししていますし、チャレンジをしたくて、入社してきたという人も多いので、「ヤラカス」文化はずっと続いているんですよね。

新卒採用はポテンシャル採用

どのような学生が御社と合うと思われますか?

一刎様:好奇心旺盛で、チャレンジ精神があって、行動する人ですね。実際に当社社員の特性を調査した結果「革新性・積極性・社交性」というのが多く見られました。
コンサルティングというと、理論的なことや左脳っぽい仕事というイメージがあるかもしれませんが、それだけではなく、行動に移せることや自ら事業を作りたいという意思を持った人を望んでいます。たとえ失敗したとしても次に生かしたり、主体的に行動できたりする人が合うと思います。そういう行動を後押ししてくれる風土です。

行動力を求める場合、新卒採用よりも中途採用が優先されがちだと思いますが、なぜ新卒採用に力を入れているのですか?

一刎様:当社における新卒採用はポテンシャル採用と考えているからです。学生の持っているポテンシャル、社会や仕事においてチャレンジしたい気持ちは当社の中でより成長できると思いますし、実際にそういう環境を提供できます。ですから、社会人の一歩目からチャレンジしたい、成長したいという人を採っていきたいと考えています。

吉野様は、やはり早い段階からチャレンジをしたいと思って入社されたのですか?

吉野様:就職活動をしている中で、早い段階で実務を行い成長できるところに行きたいと思っていました。キミスカでスカウトをもらった時に、元々広告関連の仕事を志望していたということもあり、若手のうちから色々挑戦できるところと私をしっかり見てくれているところに惹かれて入社しました。

2年目から大きな仕事に関われるのは大きいですね。

吉野様:そうですね。ただ、コロナ前の入社の方と比べると、2年目での実務経験の量が圧倒的に違うので、自分がどこまでできているか不安に思うこともあります。そのような部分も含めて評価いただいているところはあると思いますし、しっかり成長したいという思いに答えてくれる上司や、社員の皆さんが支えてくれているので、失敗しても大丈夫ぐらいの勢いで、今は仕事に取り組んでいます。

ヤラカス精神ですね。

吉野様:そうですね(笑)

雑談の中でも対応力やコミュニケーション力を見極める

キミスカを使って就活を始めたきっかけを教えていただけますか?

吉野様:就活でいろいろなイベントに参加している時期に大学の先輩から「今度キミスカのイベントがあるから来てみないか」と誘われたのが使ったきっかけです。そして、そのイベントに出展していたYRK andと出会うことになりました。

今まで自分からアクションしないと企業とは話ができませんでした。ですが、キミスカは企業さん側からスカウトメールをいただけて、「こういうところがいいと思った」というコメントが添えられていることがあります。これはフィードバックにもなるので自分のことを客観的に見ることにもつながります。それに他の就活サイトよりも、企業が自分をちゃんと見て下さっている気がして、キミスカを使うようになりました。

就活中、他社も受けられたと思うのですが、なぜこちらの会社を選んだのでしょうか?

吉野様:一番初めに内定をいただいたのがYRK andでした。面接を受けても面接っぽくなく、普通の会話をしている中で見てくれていると感じられたのも印象に残っています。みなさんフランクに私に興味を持って聞いてくださいました。用意していた回答の質問などは聞いてもらえなかったりはしましたが(笑)

今思うと、思いもよらないところで深掘りをされたので、臨機応変に対応できるかどうかを見られていたのかなとも思います。リラックスして楽しく話せたというところが他社の面接とは違い、好印象を持ちました。

実際にはどんな会話をされたのですか?

吉野様:大学時代心理学科に所属しており、学習心理を主に行っていました。その中で鳩を使った実験をしていて、私はその鳩を育てるスタッフをしていました。そのためエントリーシート(ES)に「鳩スタッフ」と表記していたところに興味を持っていただいて色々と質問をされました。面接の時間の30分のうち半分ほどがその話でしたね。

通常最初の選考は雑談のようなところから入られるのでしょうか?

一刎様:面接は現場の社員が行っているのですが、エントリーシートに書いていることだけを深掘るというよりは、その方の人となりを深掘ることをしているのだと思います。学生さんから、他の会社の面接と聞かれる質問が違いました、と言われることは多いですね。

当社が大切にしている「チャレンジ精神」があるかどうかといった話の内容だけではなく、コミュニケーションの部分や伝え方も、面接の中では見ていると思います。先ほど吉野が言っていたように、思いもよらぬ質問にどうやって答え、臨機応変に対応するのか、そのなかで興味深い返答が来たとか、わかりやすく答えてくれたとか、そういった軸もひとつかもしれません。また当社が家族や周りの人を大事にできているか、感謝の気持ちを持っているか?といったことを大切にしているので、そういう人間力の部分も見ていますね。

選考ステップはエントリーシートを出したあとは、現場の方との面接ですか?

一刎様:吉野の時は初めに説明会、その次に面接という流れでした。しかし去年からフローを変えて、説明会の次の面接を面談に変えています。というのも、会社説明会だけでは社員の雰囲気も伝わりづらいため、当社のことをより深く学生に知ってもらうための時間として面談を設けました。
当社のことを知って納得していただいた上で、エントリーシートを書いてもらい、一次面接、最終面接という形にしています。

この形に変えたのには、もう一つ理由があります。説明会後の面接での合格率の高い状態が続いている現状がありました。であれば、面接ではなく、お互いの齟齬をなくすための面談にした方がいいという判断でもありました。

合格率が高かったということは、母集団形成がよかったということでしょうか?

一刎様:キミスカさんを使うようになってから、学生さんに弊社のことをちゃんと知ってもらってから説明会に来てもらえるようになったので、確度の高い学生さんに来てもらえるようになったのではないかと思っています。

学生への認知を深めることができるスカウトメール

22卒の時はどんな採用媒体を使われていましたか?

一刎様:キミスカさんとワンキャリアさんの2つを使っていました。
ナビサイトは、以前は使っていましたが今は使っていません。当社の仕事が学生から見てわかりづらいということもあり、学生に一方的にナビだけで会社のことを伝えることが難しいためです。数年前と比べて学生側の得られる情報が多くなっているのが影響しているのだと思いますが、募集をかけても学生が集まらなくなり、他の方法を考えていた時にキミスカさんに出会い、依頼することになりました。

キミスカで学生を見る時に、どのようなポイントを確認していますか?

一刎様:特にしっかり読み込むのは自己PR欄ですね。これまでどんな考えで行動してきたのかを見ています。成功、失敗にはこだわっていません。自分の世界を広げるようなことをやってきたかということが大事だからです。
後は、サークルやアルバイトなどのチームの中で、どのようなポジションで動いてきたのかということが明確になっている人にはスカウトを送っています。

リーダーの人がいいというわけでもないのですね。

一刎様:リーダーという立場にいたことは確かに魅力的ですが、色々な形のプロジェクトを動かしていく中で、スタッフ職やリーダーなど、様々な役割があります。だからこそ、自分がどういう役割を担って、チームにどんな貢献をしていくかを意識できているかが大事だと考えています。リーダーではなくてもリーダーシップを取ることはできます。

自己PRには、その辺りは書いてほしいということですね。

一刎様:そうですね。ただ、自己PRのテンプレが存在しているのか、みな一様に同じような書き方になっているのは気になっています。
とはいえ、パターン化されている中で、どうやって自分の良さをアピールしているのか、着眼点はどこなのか、というところは見極めているつもりです。どちらかというと、1人で頑張ったというよりは、チームの中でどう頑張ったかがわかるといいですね。
また何を伝えたいのか明確に言語化できているか?も確認しています。伝えたいことの的をしっかり絞ったほうがより伝わると思います。

キミスカでは検索機能を使って学生を探すこともできます。どのような項目で検索されていますか?

一刎様:項目としては、希望職種、会社選びの軸、自己PR欄、適性検査の結果で検索しています。会社選びの軸としては経営者と距離が近い、新規事業に挑戦できる、成長できる環境がある、というところが弊社の特徴に当てはまっているので確認します。

職種や業界も、学生側から認識されていない企業はたくさんあるんですよね。当社もB to Bのため、キャンペーンを企画していてもメーカーさんとのやり取りの中で完結しているので、社名が前面に出ることはありません。

例えばメーカーのマーケティング企画を希望している学生さんがメーカーに就職して中々そのような部署には行くことができませんが、就活中の学生側はそれがわかりません。ですから、その学生さんが本当にやりたいことが、メーカーの仕事なのか、それとも企画やマーケティングやコンサルなのか判断が難しいと思うので、希望業界を化粧品や食品などメーカーの選択をしている学生さんに対してもスカウトを送って、YRK andではこのようなことをしています、と伝えています。

学生さん側も選択肢が広がりますね。会社選びの軸で「経営者と距離が近い」を選ばれている理由を教えていただけますか?

一刎様:実際に社内の経営者との距離が近いんです。
あと、業務でブランディング等に携わっていく中で、お客様の経営層の方と話すこともあります。企業の規模にもよりますが、新しい商品を立ち上げるといったプロジェクトの際にクライアントの社長が参加することもあります。経営層と話ができるということは事業活動に直結していますので、その軸で考えている学生は視座が高いと思っています。

事前の面談でマッチング度は高められる

スカウトメールを送るタイミングや内容などで何か気を付けていることはありますか?

一刎様:内容としてはしっかりと当社の事業を伝えると同時に「説明会やインターンに来ませんか」という集客に囚われず「面談をしませんか?」ということを伝えています。面談を受けたいと言ってくれた学生さんには、ホームページだけでは見えづらい事例の紹介なども話をしています。また学生さんの大事にしている軸を聞き、双方向のコミュニケーションを取っているつもりです。面談でしっかりと話せた方は、後の選考にも残っていただきやすいので、スカウトメールをただばらまくという感じではなく、お互いに関係性を維持しながら募集をして、選考があり、内定に繋がる流れにはなっています。

そういった意味では、当社のような学生から認知されにくい会社にとってキミスカさんを使うことは、とてもメリットがあると思っています。マンパワーはとてもかかっていますけどね(笑)

今の学生に会社選びについてのアドバイスは何かありますか?

吉野様:業種を絞ってしまうと視野が狭まってしまうので、広く見ていくといいと思います。実際私も就活のタイミングでいろいろな企業や人を見ることができて、業種を絞らず視野を広げたことで、逆にやりたいことが明確になったと実感しています。その方が自分を見つめ直すきっかけにもなります。

今就職活動を頑張っている学生さんに向けて、お2人から応援メッセージをいただけますか?

一刎様:自分らしい部分を出せる企業の方が、自分の成長やよりよい人生に繋がると思うので、変に背伸びをしないことが大事です。
自分がやって来たことを振り返って、可視化して伝える、そして理解してもらえる企業のところに行けるのが一番いいと思います。社会人になると、なかなか自分を振り返る時間を作るのも難しくなってくるので、今の時間を非常に大事にしてほしいですね。
あとは先ほど吉野も申しておりましたが、志望の業界を自分の知る範囲で絞るのではなく、広い範囲で見て、自分を活かせるところはまだまだあるんじゃないかと思いながら探す方が、納得できる企業と出会えるのではないかと思います。

吉野様:私も自分を偽ろうとせず、ありのままでいた方がミスマッチが起きにくいですし、後々の後悔もなくなると思います。なので、自分の思ったことをしっかりと面接で伝えるということは大事だと思います。
社会人になって実際に働いている時に、今までやって来たことが仕事に繋がっていると思える瞬間があります。そんな瞬間を増やすためにも、学生のうちに、もっと色々なことに挑戦していたらよかったと思っています。ですから、今からでも就活を通して、色々なことに挑戦してみると、きっと将来役立つと思います。

最後に、今、仕事は楽しいですか?

吉野様:自分の裁量をもって仕事ができていることが楽しいです。できることが増えていくと、もちろん辛いことも同時に増えるんですね。でも、納品をしてお客様に喜んでいただけることが嬉しいので、その瞬間のために大変なことも乗り越えられています。

充実している様子が伝わってきました。本日はありがとうございました。